ブルーカウント? デッキ圧縮? それってホント?
2011年8月26日 コラム コメント (7)目次:http://himajin.diarynote.jp/201103131200449531/
コラム:http://himajin.diarynote.jp/?theme_id=12
最近は全然マジックできてません(っ◞‸◟c) レガシー熱とEDH熱は相変わらずの高まりなので、とりあえず禁断症状が出ないうちに簡単な記事くらいは更新しときます(๑→ܫ←๑)◞ยี่้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้
モダンはそこまで気乗りしてませんが公式フォーマットはなるべく手を出したいので一応組んでるものの、まだ対人で回してすらないのでレシピ載せるのはまたいつの日かですね。
ちなみについった(http://twitter.com/#!/HimajinPikachu)では元気にぴかちゅうしてますから近況はこちらを(:3_ )=
今回は以前書いた「1ランドブレストkpと精神的つまづきに関する確率表」(http://himajin.diarynote.jp/201105182300072349/)と同じようなノリで、マリガンから始まってブルーカウントやデッキ圧縮などに関して色々役に立つ確率の表を載せました。今回は手抜きなので特に解説はなしで、単純に表と簡単なポイントのみです。
(1) 60枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上をM回以内のマリガンで引ける確率P%
まずは基本の数値ですね。除去なりレイラインなりピッチスペルなり初手に欲しいカードを採用するときには無視できない概念です。
・1スロット(4枚)をマリガンなしで引く確率はほぼ40%。
・1スロット以上入れてる場合、採用枚数1枚を増やすごとにおよそマリガン1回分得。(X枚M回で成功する確率とX+1枚M-1回で成功する確率は大体同じ)
・1スロット以下だとマリガンなしで引く確率は採用枚数1枚増やすごとに8~10%上昇、1スロット以上だと5~7%上昇。
・2スロット入れると3マリでほぼ確実に手札に入る。1スロットでも8割入る。
(2) 63枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上をM回以内のマリガンで引ける確率P%
シルバーバレット戦略を取っている場合にデッキが61~63枚になったらどう影響するかです。
・ほとんど影響しない。シルバーバレット戦略は4積みのカードを用いたマリガン基準に変化を与えない。(サーチ手段のあるデッキで無理にデッキを60枚にすることは絶対ですか?)
・とは言っても影響は0でないので、サーチ手段があるとか理想の比率にするためには60枚にしたくないとかサイドプランの問題で60枚でない方がサイド後に理想的になるなどといった理由がない限りは60枚デッキにすべき。
(3) 60枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上をマリガンなしで後攻Tターン(先攻T+1ターン)以内に引ける確率P%
サイド後の対コンボで重要な数値です。レガシーのコンボ基準は2ターンなのでコンボ対策はなるべく2ターン目までに引きたいですね。またハイタイド/High Tideのようなコンボは4ターン目が基準なので、その場合はさらに引き込める確率を多めに見積もれます。
・0ターン目(初手)と2ターン目の差は1スロット付近ならおよそ40%。
・採用枚数が5枚以上なら2ターン目までにおおよそ引ける。(4枚の対策で納得してますか?)
(4) 60枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上がマリガンなしの初手の手札に入らなかった場合に、後攻Tターン(先攻T-1ターン)以内に引ける確率P%
コンボに対していわゆるぬるkpで臨んだ時にコンボ対策を引ける確率です。《渦まく知識/Brainstorm》などを使えば2ターンでも5ターン分のドローにアクセスできることも意識しましょう。
・1スロットあってもドローなしだと2ターンではあまり期待できない。2スロットでも40%以下。(つまりサイド後に対策カードをいっぱい入れたからといって、対策カードも軽量ドローもない手札をkpして通常ドローで引くことを期待するのは危険です。対策カードにスロットをいっぱい割いているならなおさら積極的にマリガンしましょう)
・優良ドローさえあれば、2ターンで引ける確率はそこそこ高い。(2スロットで2ドロー分より1スロットで5ドロー分の方が明らかに引けますね)
(5) ブルーカウントがB枚である60枚のデッキに入っているX枚の《Force of Will》をマリガンなしの初手で1ターン目に構えられる確率P%
よく言われるブルーカウントの基準は18~22枚やら16~24枚やらですが、実際に計算するとブルーカウントがどの程度影響するか、よく分かりますね。
・16枚と19枚ではほとんど変わらない。16枚と36枚で比べても差はせいぜい4%。(何も考えずにブルーカウントを整えてませんか? 例えばコンボ以外にはサイド後抜く構成のデッキに無理やりブルーカウントを2・3枚増やそうとしてデッキパワーを下げてませんか?)
・もちろんこれは初手の話なので、ゲームの進行中にWillが撃てない状況が発生する確率はブルーカウントごとにもっと変わる。
・「4積みのカードを初手に引く確率」の40%より数%低い。
・Willを1枚増やすごとに初手に撃てる確率は10%上がる。(Will3枚のレシピで納得してますか?)
(6) ゲーム終盤でライブラリー残数40枚の内の土地がX枚として戦場のフェッチランドを切ることで期待されるデッキ圧縮値C(=フェッチランドを切らない場合に引く土地比率-切る場合に引く土地比率)
十分にマナの出せる状況でのフェッチ起動がどの程度デッキ圧縮に貢献するか、これを見れば明らかですね。圧縮値C(1000倍する前)×フェッチを切ってからの経過ターン数Tで、Tターン以内に得られるカードアドバンテージの期待値を計算できます。
・1回フェッチを切った程度では圧縮値はせいぜい0.01~0.02。つまり、続く10ターンで得られるカードアドバンテージの期待値はわずか0.1~0.2枚。(フェッチ3回で《稲妻/Lightning Bolt》1枚分のライフロス。あなたが今しようとしているそのデッキ圧縮は、ライフ圧縮以上にちゃんと意味がありますか?)
・もちろんこれはフェッチを切っても切らなくてもいい場合の計算なので、マナが十分に出ない場合やシャッフルを必要とする場合などはカードアドバンテージ以上にもっと別の重要性がフェッチに付随します。
・自分のキルターンが変わらないならば例え0.01の圧縮率でも重視すべき。(自分のライフ残量を相手のクロック値で割った余りが3以上ならフェッチがキルターンを変えないことは多いでしょう。ただし火力のあるデッキに対しては話は別です)
・裏を返せばそもそも構築の段階でフェッチをデッキに入れることによる土地の実質枚数の減少は、よほど土地を切り詰めてフェッチの比率を多くしてかつ長期戦に持ち込むような状況でない限り無視できる。(ただしフェッチを入れることによりマナの出る土地現物を引ける確率はもちろん下がるので、《もみ消し/Stifle》される危険性や1点ペイのデメリットを考えるとフェッチの採用は計画性が必要です。ライブラリーをシャッフルすることや墓地を肥やすことなど、フェッチそのものの価値があるデッキでフェッチを使いましょう)
さて、今回はブルーカウントにデッキ圧縮など、用語だけ先行してあまり厳密な理論値の知られていない概念について計算してみました。みなさんの予想通りのものだったでしょうか、それとも意外な結果だったでしょうか。色々な常識に対して疑問を投げかけるような書き方をしましたが、これはそれらの否定を目的としたものではありません。私が言わんとしたことは、「自分の大切にしている理論がどういう理由で正しいか、ちゃんと確認したことはありますか?」ということです。もし自分の中に不安なことがあれば、今一度計算してみましょう。単純計算が苦手な人でも、世の中には便利なコンピュータにあふれていますからね_(:3」∠)_
コラム:http://himajin.diarynote.jp/?theme_id=12
最近は全然マジックできてません(っ◞‸◟c) レガシー熱とEDH熱は相変わらずの高まりなので、とりあえず禁断症状が出ないうちに簡単な記事くらいは更新しときます(๑→ܫ←๑)◞ยี่้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้้
モダンはそこまで気乗りしてませんが公式フォーマットはなるべく手を出したいので一応組んでるものの、まだ対人で回してすらないのでレシピ載せるのはまたいつの日かですね。
ちなみについった(http://twitter.com/#!/HimajinPikachu)では元気にぴかちゅうしてますから近況はこちらを(:3_ )=
今回は以前書いた「1ランドブレストkpと精神的つまづきに関する確率表」(http://himajin.diarynote.jp/201105182300072349/)と同じようなノリで、マリガンから始まってブルーカウントやデッキ圧縮などに関して色々役に立つ確率の表を載せました。今回は手抜きなので特に解説はなしで、単純に表と簡単なポイントのみです。
(1) 60枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上をM回以内のマリガンで引ける確率P%
縦軸M[回]、横軸X[枚]、値P[%]
\ 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
00 12 22 32 40 47 54 60 65 70 74 78 81
01 21 37 50 61 70 76 82 86 89 92 94 95
02 27 47 62 73 81 86 90 93 95 97 98 99
03 32 54 69 79 86 91 94 96 98 98 99 99
まずは基本の数値ですね。除去なりレイラインなりピッチスペルなり初手に欲しいカードを採用するときには無視できない概念です。
・1スロット(4枚)をマリガンなしで引く確率はほぼ40%。
・1スロット以上入れてる場合、採用枚数1枚を増やすごとにおよそマリガン1回分得。(X枚M回で成功する確率とX+1枚M-1回で成功する確率は大体同じ)
・1スロット以下だとマリガンなしで引く確率は採用枚数1枚増やすごとに8~10%上昇、1スロット以上だと5~7%上昇。
・2スロット入れると3マリでほぼ確実に手札に入る。1スロットでも8割入る。
(2) 63枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上をM回以内のマリガンで引ける確率P%
縦軸M[回]、横軸X[枚]、値P[%]
\ 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
00 11 21 30 38 46 52 58 63 68 72 76 79
01 20 36 49 59 68 74 80 84 88 91 93 94
02 26 45 60 71 79 85 89 92 95 96 97 98
03 31 52 67 78 85 90 93 96 97 98 99 99
シルバーバレット戦略を取っている場合にデッキが61~63枚になったらどう影響するかです。
・ほとんど影響しない。シルバーバレット戦略は4積みのカードを用いたマリガン基準に変化を与えない。(サーチ手段のあるデッキで無理にデッキを60枚にすることは絶対ですか?)
・とは言っても影響は0でないので、サーチ手段があるとか理想の比率にするためには60枚にしたくないとかサイドプランの問題で60枚でない方がサイド後に理想的になるなどといった理由がない限りは60枚デッキにすべき。
(3) 60枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上をマリガンなしで後攻Tターン(先攻T+1ターン)以内に引ける確率P%
縦軸T[ターン]、横軸X[枚]、値P[%]
\ 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
00 12 22 32 40 47 54 60 65 70 74 78 81
01 23 42 56 67 75 81 86 90 93 95 96 97
02 35 58 73 83 89 93 96 97 98 99 99 99
03 46 71 85 92 96 98 99 99 99 99 99 99
サイド後の対コンボで重要な数値です。レガシーのコンボ基準は2ターンなのでコンボ対策はなるべく2ターン目までに引きたいですね。またハイタイド/High Tideのようなコンボは4ターン目が基準なので、その場合はさらに引き込める確率を多めに見積もれます。
・0ターン目(初手)と2ターン目の差は1スロット付近ならおよそ40%。
・採用枚数が5枚以上なら2ターン目までにおおよそ引ける。(4枚の対策で納得してますか?)
(4) 60枚のデッキに入っている同じ役割のカードX枚のうち1枚以上がマリガンなしの初手の手札に入らなかった場合に、後攻Tターン(先攻T-1ターン)以内に引ける確率P%
縦軸T[ターン]、横軸X[枚]、値P[%]
\ 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 04 06 08 09 11 13 15 17 19 21 23
02 06 11 16 21 26 30 35 39 43 47 50 54
03 11 21 30 38 45 52 58 63 68 72 76 79
04 18 32 45 55 64 71 76 81 85 88 91 93
05 25 45 59 70 78 84 89 92 94 96 97 98
コンボに対していわゆるぬるkpで臨んだ時にコンボ対策を引ける確率です。《渦まく知識/Brainstorm》などを使えば2ターンでも5ターン分のドローにアクセスできることも意識しましょう。
・1スロットあってもドローなしだと2ターンではあまり期待できない。2スロットでも40%以下。(つまりサイド後に対策カードをいっぱい入れたからといって、対策カードも軽量ドローもない手札をkpして通常ドローで引くことを期待するのは危険です。対策カードにスロットをいっぱい割いているならなおさら積極的にマリガンしましょう)
・優良ドローさえあれば、2ターンで引ける確率はそこそこ高い。(2スロットで2ドロー分より1スロットで5ドロー分の方が明らかに引けますね)
(5) ブルーカウントがB枚である60枚のデッキに入っているX枚の《Force of Will》をマリガンなしの初手で1ターン目に構えられる確率P%
縦軸B[枚]、横軸X[枚]、値P[%]
\ 01 02 03 04
08 07 14 21 27
12 09 17 25 33
16 10 19 28 36
17 10 20 29 37
18 11 20 29 37
19 11 20 29 38
20 11 21 30 38
22 11 21 30 39
24 11 21 31 39
26 11 22 31 39
30 12 22 31 40
36 12 22 32 40
よく言われるブルーカウントの基準は18~22枚やら16~24枚やらですが、実際に計算するとブルーカウントがどの程度影響するか、よく分かりますね。
・16枚と19枚ではほとんど変わらない。16枚と36枚で比べても差はせいぜい4%。(何も考えずにブルーカウントを整えてませんか? 例えばコンボ以外にはサイド後抜く構成のデッキに無理やりブルーカウントを2・3枚増やそうとしてデッキパワーを下げてませんか?)
・もちろんこれは初手の話なので、ゲームの進行中にWillが撃てない状況が発生する確率はブルーカウントごとにもっと変わる。
・「4積みのカードを初手に引く確率」の40%より数%低い。
・Willを1枚増やすごとに初手に撃てる確率は10%上がる。(Will3枚のレシピで納得してますか?)
(6) ゲーム終盤でライブラリー残数40枚の内の土地がX枚として戦場のフェッチランドを切ることで期待されるデッキ圧縮値C(=フェッチランドを切らない場合に引く土地比率-切る場合に引く土地比率)
横軸X[枚]、値C×1000
10 12 14 15 16 18 20
19 18 17 16 15 14 13
十分にマナの出せる状況でのフェッチ起動がどの程度デッキ圧縮に貢献するか、これを見れば明らかですね。圧縮値C(1000倍する前)×フェッチを切ってからの経過ターン数Tで、Tターン以内に得られるカードアドバンテージの期待値を計算できます。
・1回フェッチを切った程度では圧縮値はせいぜい0.01~0.02。つまり、続く10ターンで得られるカードアドバンテージの期待値はわずか0.1~0.2枚。(フェッチ3回で《稲妻/Lightning Bolt》1枚分のライフロス。あなたが今しようとしているそのデッキ圧縮は、ライフ圧縮以上にちゃんと意味がありますか?)
・もちろんこれはフェッチを切っても切らなくてもいい場合の計算なので、マナが十分に出ない場合やシャッフルを必要とする場合などはカードアドバンテージ以上にもっと別の重要性がフェッチに付随します。
・自分のキルターンが変わらないならば例え0.01の圧縮率でも重視すべき。(自分のライフ残量を相手のクロック値で割った余りが3以上ならフェッチがキルターンを変えないことは多いでしょう。ただし火力のあるデッキに対しては話は別です)
・裏を返せばそもそも構築の段階でフェッチをデッキに入れることによる土地の実質枚数の減少は、よほど土地を切り詰めてフェッチの比率を多くしてかつ長期戦に持ち込むような状況でない限り無視できる。(ただしフェッチを入れることによりマナの出る土地現物を引ける確率はもちろん下がるので、《もみ消し/Stifle》される危険性や1点ペイのデメリットを考えるとフェッチの採用は計画性が必要です。ライブラリーをシャッフルすることや墓地を肥やすことなど、フェッチそのものの価値があるデッキでフェッチを使いましょう)
さて、今回はブルーカウントにデッキ圧縮など、用語だけ先行してあまり厳密な理論値の知られていない概念について計算してみました。みなさんの予想通りのものだったでしょうか、それとも意外な結果だったでしょうか。色々な常識に対して疑問を投げかけるような書き方をしましたが、これはそれらの否定を目的としたものではありません。私が言わんとしたことは、「自分の大切にしている理論がどういう理由で正しいか、ちゃんと確認したことはありますか?」ということです。もし自分の中に不安なことがあれば、今一度計算してみましょう。単純計算が苦手な人でも、世の中には便利なコンピュータにあふれていますからね_(:3」∠)_
コメント
リンクさせて頂きました!!
よろしくお願い致します。
恐縮です(๑→ܫ←๑)
>ゆーたさん
こちらこそよろしくお願いします!(σ・ω・)σ
ふらっと見たら今後のデッキ構築を左右しそうな素晴らしい理論が!
理論カテゴリーを全部見させていただきました。面白い!
参考にさせていただきます、リンクさせていただきました!
私はプレイングも構築もまだまだ勉強中の身ですので、あくまでちょっとした参考程度に信用してくださると幸いですー。
こちらもリンクさせていただきました。
「MMのせいで1マナハンデス確定度下がったから使いたくない」「え、こっちもMM詰めば今までと変わらないんじゃないの?」「………」という程度の文系脳でも素直に理解できました。