【レガテン】レガテン解説
2011年4月3日 フォーマット解説 コメント (2)目次:http://himajin.diarynote.jp/201103131200449531/
機能別カード一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/
アーキタイプ一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105252226398183/
レガテンというフォーマットが何かについてはWikiって下さい。
http://www35.atwiki.jp/nanjitumtg/pages/520.html
モダン導入前に話題になったマスクスエターナル(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%82%B9%E4%BB%A5%E9%99%8D)の1種です。モダンとレガシーの中間のカードプールで、実質初期ライフの理論などはモダンでも通用するので、モダンの解説のつもりで読んでくださっても構いません。
パッと見レガシーのデュアランをショックランドに変えたようなフォーマットですが、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や《不毛の大地/Wasteland》や《Force of Will》のような優良カードがない代わりに《噴出/Gush》や《精神の願望/Mind’s Desire》のようなレガシーで禁止なレベルのカードが使えたり、レガシーとは大幅にメタゲームの異なるフォーマットです。特に《Force of Will》がないことで青系の多くのデッキが組みづらくなり、レガシーのCTGやCanadian ThresholdやTeam Americaなど打ち消しの中核を《Force of Will》が担うようなデッキはレガテンでは少なくなるでしょう。
またデュアルランドをショックランドに代用する分実質初期ライフの概念がかなり重要になっていきます。例えばレガシーでは自発的なライフペイ要因がフェッチランドと《思考囲い/Thoughtseize》と《闇の腹心/Dark Confidant》くらいでフェッチのみなら1ゲーム内に平均2・3点、黒入りの多色なら4~6点の自発的ライフペイを行うため、実質初期ライフをその分減らしたデッキとして計算できます。つまりレガシーにおいてはただの多色デッキより黒入りの多色デッキに対しての方が《稲妻/Lighting Bolt》などの直接ダメージのゲームへの影響力が大きく出ます。それと同様の考え方で、自発的ライフペイ要因にショックランドが加わるためそれらの寄与が更に1ゲーム中に2~4点加わります。従って、レガシーの多色デッキが実質初期ライフ17~18だったのに対しレガテンでは実質初期ライフ13~16になり、火力などやダメージクロックのゲームへの影響が単純計算で1.1~1.2倍程度になります。これはちょうどEDHで火力が弱い理由(EDH解説http://himajin.diarynote.jp/201102250055363366/の「固定ダメージやライフペイをデメリットとして自分に課すカードは強くなり」の部分)を逆に考えてそのままレガテンでの構築パターンに適用しただけですね。
【カード選択】
下に説明したカード群以外についてはレガシーとほぼ同様なのでレガシー解説(http://himajin.diarynote.jp/201102281602329782/)を参照ください。
【土地】
デュアルランドの枠がショックランドや《つぶやき林/Murmuring Bosk》になり、その補助としてハイブリッドランドなどが使われます。《不毛の大地/Wasteland》も《基本に帰れ/Back to Basics》も《発展の代価/Price of Progress》もないので特殊地形がレガシーより強くなるため、レガシーでは使いにくかったような土地も活躍するでしょう。例えば《沼/Swamp》1枚を《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》や《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse》に変えるといった構築もしやすくなります。また《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の代わりに《流刑への道/Path to Exile》、《不毛の大地/Wasteland》の代わりに《幽霊街/Ghost Quarter》が採用されやすくなるので基本土地は最低2枚は積みましょう。また《Maze of Ith》に代わり土地枠に使える防御カードとして《コーの安息所/Kor Haven》や《惑いの迷路/Mystifying Maze》が優秀で、どちらもDDに効き不毛に割られることもなく序盤にマナも出るのでレガテン環境では重宝されるかもしれません。
→機能別カード一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/
【特殊地形対策】
レガシーでは色を問わず採用されていた《不毛の大地/Wasteland》が使えなくなるので、代わりの特殊地形対策をデッキに積みたいところです。《不毛の大地/Wasteland》の直接の代替品としては《幽霊街/Ghost Quarter》や《黄塵地帯/Dust Bowl》や《地盤の際/Tectonic Edge》がありますが、《幽霊街/Ghost Quarter》はキーカードを割る程度に留めてあまり連打したいカードではないので積みすぎはデッキパワーを落としてしまい、《黄塵地帯/Dust Bowl》は低速なデッキにしか入れにくく、《地盤の際/Tectonic Edge》は相手が土地を伸ばしてこないと効かないので相手にケアされやすくランデスとしての能力も低いでしょう。一応《月の大魔術師/Magus of the Moon》や《血染めの月/Blood Moon》は使えますので色とデッキ構想が合致すれば入れてもいいでしょうが、2マナランドが両方とも使えないのでDragon Stompyのようなデッキは事実上組めない点に気を付けましょう。その他の特殊地形対策にはランデス呪文以外に《破壊的な流動/Destructive Flow》があります。
【除去】
《不毛の大地/Wasteland》がないなどの理由でDDが組みやすくなっているため、DDを対処できる除去を採用しておくと安全です。
白はレガシーと比べて《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の代わりに《流刑への道/Path to Exile》や《糾弾/Condemn》を採用せざるを得なくなり、白除去はかなり弱体化します。しかしながら《流刑への道/Path to Exile》ですらレガシーでも一線級の除去なので、弱体化したといっても相変わらず除去は白が強いでしょう。
赤は先述した実質初期ライフの考え方によってレガシーと比べて《稲妻/Lightning Bolt》や《稲妻のらせん/Lightning Helix》を始めとする火力が強くなります(ただし除去としての性能自体は変わらないので注意が必要です)。また環境に跋扈しているDDを止めるカードがあったほうがいいので、赤単色ならば《死亡+退場/Dead+Gone》も一考の価値があります。
他の色は特に除去の選択や質に変更はありませんが、多色ボードコントロールについては《Mox Diamond》が使えないため《破滅的な行為/Pernicious Deed》が採用しやすくなります。
→機能別カード一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/
【ライフゲイン】
The Rockを始めとして実質初期ライフの低いデッキはビート耐性を付けるためにある程度ライフゲイン要素が入っていた方がいいでしょう。火力が1.1~1.2倍影響しやすくなるのと同様に、ライフゲインもそれだけ強力になります。特に《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》や《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》や《稲妻のらせん/Lightning Helix》に《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》や《機を見た援軍/Timely Reinforcements》を筆頭とし、その他《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》や《強情なベイロス/Obstinate Baloth》や《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》などのようにライフゲインをしつつカードアドバンテージやクロックに貢献するカードは相変わらずのカードパワーです。
【コンボ対策】
対策カードはレガシーと同じですが、環境にDesireがいるのでなるべくサイドを割いた方が無難でしょう。基本は打ち消しや手札破壊ですが、各コンボごとにそれ以外にも効くカードはいろいろあります。どのようなデッキにどのような対策カードが効くかは機能別カード一覧(http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/)の対策カードの欄をご覧ください。
【墓地対策】
対策カードはレガシーと同じですが、環境にDredgeがいるのでなるべくサイドを割いた方が無難でしょう。Thopter ComboやReanimateなどを警戒する場合は別ですが、Dredgeレベルの速度のデッキに対抗するには(置物なら起動コストも合わせて)0マナのものかせいぜい1マナくらいのものに頼るのが無難です。ただし《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》や《ヨツンの兵卒/Jotun Grunt》や《太陽と月の輪/Wheel of Sun and Moon》レベルの恒久墓地対策なら2マナの重さがあっても他の軽い墓地対策と合わせることでかなりのDredge対策になるでしょう。Dredge以外も対策したい場合はただ軽いものを採用するのではなく《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》のように汎用性の高いものを使うといいでしょう。
機能別カード一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/
アーキタイプ一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105252226398183/
レガテンというフォーマットが何かについてはWikiって下さい。
http://www35.atwiki.jp/nanjitumtg/pages/520.html
モダン導入前に話題になったマスクスエターナル(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%82%B9%E4%BB%A5%E9%99%8D)の1種です。モダンとレガシーの中間のカードプールで、実質初期ライフの理論などはモダンでも通用するので、モダンの解説のつもりで読んでくださっても構いません。
パッと見レガシーのデュアランをショックランドに変えたようなフォーマットですが、《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や《不毛の大地/Wasteland》や《Force of Will》のような優良カードがない代わりに《噴出/Gush》や《精神の願望/Mind’s Desire》のようなレガシーで禁止なレベルのカードが使えたり、レガシーとは大幅にメタゲームの異なるフォーマットです。特に《Force of Will》がないことで青系の多くのデッキが組みづらくなり、レガシーのCTGやCanadian ThresholdやTeam Americaなど打ち消しの中核を《Force of Will》が担うようなデッキはレガテンでは少なくなるでしょう。
またデュアルランドをショックランドに代用する分実質初期ライフの概念がかなり重要になっていきます。例えばレガシーでは自発的なライフペイ要因がフェッチランドと《思考囲い/Thoughtseize》と《闇の腹心/Dark Confidant》くらいでフェッチのみなら1ゲーム内に平均2・3点、黒入りの多色なら4~6点の自発的ライフペイを行うため、実質初期ライフをその分減らしたデッキとして計算できます。つまりレガシーにおいてはただの多色デッキより黒入りの多色デッキに対しての方が《稲妻/Lighting Bolt》などの直接ダメージのゲームへの影響力が大きく出ます。それと同様の考え方で、自発的ライフペイ要因にショックランドが加わるためそれらの寄与が更に1ゲーム中に2~4点加わります。従って、レガシーの多色デッキが実質初期ライフ17~18だったのに対しレガテンでは実質初期ライフ13~16になり、火力などやダメージクロックのゲームへの影響が単純計算で1.1~1.2倍程度になります。これはちょうどEDHで火力が弱い理由(EDH解説http://himajin.diarynote.jp/201102250055363366/の「固定ダメージやライフペイをデメリットとして自分に課すカードは強くなり」の部分)を逆に考えてそのままレガテンでの構築パターンに適用しただけですね。
【カード選択】
下に説明したカード群以外についてはレガシーとほぼ同様なのでレガシー解説(http://himajin.diarynote.jp/201102281602329782/)を参照ください。
【土地】
デュアルランドの枠がショックランドや《つぶやき林/Murmuring Bosk》になり、その補助としてハイブリッドランドなどが使われます。《不毛の大地/Wasteland》も《基本に帰れ/Back to Basics》も《発展の代価/Price of Progress》もないので特殊地形がレガシーより強くなるため、レガシーでは使いにくかったような土地も活躍するでしょう。例えば《沼/Swamp》1枚を《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》や《死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse》に変えるといった構築もしやすくなります。また《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の代わりに《流刑への道/Path to Exile》、《不毛の大地/Wasteland》の代わりに《幽霊街/Ghost Quarter》が採用されやすくなるので基本土地は最低2枚は積みましょう。また《Maze of Ith》に代わり土地枠に使える防御カードとして《コーの安息所/Kor Haven》や《惑いの迷路/Mystifying Maze》が優秀で、どちらもDDに効き不毛に割られることもなく序盤にマナも出るのでレガテン環境では重宝されるかもしれません。
→機能別カード一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/
【特殊地形対策】
レガシーでは色を問わず採用されていた《不毛の大地/Wasteland》が使えなくなるので、代わりの特殊地形対策をデッキに積みたいところです。《不毛の大地/Wasteland》の直接の代替品としては《幽霊街/Ghost Quarter》や《黄塵地帯/Dust Bowl》や《地盤の際/Tectonic Edge》がありますが、《幽霊街/Ghost Quarter》はキーカードを割る程度に留めてあまり連打したいカードではないので積みすぎはデッキパワーを落としてしまい、《黄塵地帯/Dust Bowl》は低速なデッキにしか入れにくく、《地盤の際/Tectonic Edge》は相手が土地を伸ばしてこないと効かないので相手にケアされやすくランデスとしての能力も低いでしょう。一応《月の大魔術師/Magus of the Moon》や《血染めの月/Blood Moon》は使えますので色とデッキ構想が合致すれば入れてもいいでしょうが、2マナランドが両方とも使えないのでDragon Stompyのようなデッキは事実上組めない点に気を付けましょう。その他の特殊地形対策にはランデス呪文以外に《破壊的な流動/Destructive Flow》があります。
【除去】
《不毛の大地/Wasteland》がないなどの理由でDDが組みやすくなっているため、DDを対処できる除去を採用しておくと安全です。
白はレガシーと比べて《剣を鍬に/Swords to Plowshares》の代わりに《流刑への道/Path to Exile》や《糾弾/Condemn》を採用せざるを得なくなり、白除去はかなり弱体化します。しかしながら《流刑への道/Path to Exile》ですらレガシーでも一線級の除去なので、弱体化したといっても相変わらず除去は白が強いでしょう。
赤は先述した実質初期ライフの考え方によってレガシーと比べて《稲妻/Lightning Bolt》や《稲妻のらせん/Lightning Helix》を始めとする火力が強くなります(ただし除去としての性能自体は変わらないので注意が必要です)。また環境に跋扈しているDDを止めるカードがあったほうがいいので、赤単色ならば《死亡+退場/Dead+Gone》も一考の価値があります。
他の色は特に除去の選択や質に変更はありませんが、多色ボードコントロールについては《Mox Diamond》が使えないため《破滅的な行為/Pernicious Deed》が採用しやすくなります。
→機能別カード一覧:http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/
【ライフゲイン】
The Rockを始めとして実質初期ライフの低いデッキはビート耐性を付けるためにある程度ライフゲイン要素が入っていた方がいいでしょう。火力が1.1~1.2倍影響しやすくなるのと同様に、ライフゲインもそれだけ強力になります。特に《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》や《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》や《稲妻のらせん/Lightning Helix》に《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》や《機を見た援軍/Timely Reinforcements》を筆頭とし、その他《ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch》や《強情なベイロス/Obstinate Baloth》や《光と影の剣/Sword of Light and Shadow》などのようにライフゲインをしつつカードアドバンテージやクロックに貢献するカードは相変わらずのカードパワーです。
【コンボ対策】
対策カードはレガシーと同じですが、環境にDesireがいるのでなるべくサイドを割いた方が無難でしょう。基本は打ち消しや手札破壊ですが、各コンボごとにそれ以外にも効くカードはいろいろあります。どのようなデッキにどのような対策カードが効くかは機能別カード一覧(http://himajin.diarynote.jp/201105172053029601/)の対策カードの欄をご覧ください。
【墓地対策】
対策カードはレガシーと同じですが、環境にDredgeがいるのでなるべくサイドを割いた方が無難でしょう。Thopter ComboやReanimateなどを警戒する場合は別ですが、Dredgeレベルの速度のデッキに対抗するには(置物なら起動コストも合わせて)0マナのものかせいぜい1マナくらいのものに頼るのが無難です。ただし《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》や《ヨツンの兵卒/Jotun Grunt》や《太陽と月の輪/Wheel of Sun and Moon》レベルの恒久墓地対策なら2マナの重さがあっても他の軽い墓地対策と合わせることでかなりのDredge対策になるでしょう。Dredge以外も対策したい場合はただ軽いものを採用するのではなく《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》のように汎用性の高いものを使うといいでしょう。
コメント
環境理解の参考サイトとして紹介させてもらってもいいでしょうか?
このような駄文でよろしければどうぞご自由にお願いします(´・ω・)
自分の配信内でしかレガテンをやったことがないため考察の大部分はカードプールを眺めて考えただけのものなので、盲点になっている部分とか記載すべきなのに抜けている部分もあるかもしれませんが。
私もいい解説に近づけられるように、何か思いついたり改善できるところがあったらこの記事を修正していくようにします。