【ロック】総論、サンプルレシピ
2012年3月23日 レガシー/Legacy コメント (8)目次 http://himajin.diarynote.jp/201103131200449531/
その他のロック記事
http://himajin.diarynote.jp/201203062342566509/ (マナコスト別カード一覧、サイドボード)
http://himajin.diarynote.jp/201301022249496514/ (クリーチャー一覧、機能別カード一覧)
http://himajin.diarynote.jp/201302272100124510/ (パッケージ一覧)
http://himajin.diarynote.jp/201307292137525447/ (PW+装備品対策一覧)
たまには特定のアーキタイプの解説とか。
ロック/The Rockとは、色々な見方があるでしょうがここでは黒緑白からなるグッドスタッフのことを指すことにします。黒緑でもロック/The Rockはよく組まれますが、あくまでここでは両義性を排除するために用語を統一させておきます。
今回はロック/The Rockの
・総論
・サンプルレシピ
をまとめてみました。
【総論】
ロック/The Rockの魅力はまず何といっても手札破壊、軽い万能除去、置物対策、緑のファッティ、そして豊富なアドバンテージ手段を有するため色々なデッキに対しそれなりに戦える上に、単体で強いパワーカードのオンパレードなため使ってて楽しいという点が大きいでしょう。さて黒緑白という色は非常に強い組み合わせですが、そこから1色減らしても十分一線級のアーキタイプを組むことができます。一般論としては色が少ない方が色事故を起こしにくく特殊地形対策にも強くさらに積極的に《不毛の大地/Wasteland》のような強い無色・単色土地を採用しやすいので、ロック/The Rock使いがあえて3色にするにはもちろん意味があるわけです。そこで、黒緑白から1色減らした各アーキタイプと比較して、3色にすることのメリットを再確認しましょう。
・黒緑から見たロック/The Rock
黒緑の筆頭だったエヴァグリーン/Eva Greenは最近もう見なくなってきましたね。緑のクロックは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》しか採用しないため《非業の死/Perish》を使えるというのも悪くないですが、やはり環境最強のクロックの1つである《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》と環境最強の除去である《剣を鍬に/Swords to Plowshares》がないというのは大きく、ビートデッキとして仕上げても他のビートを非常に食いにくくなります。そのため最近組まれるような黒緑デッキは純ビートの形を捨てて低速のボードコントロール寄りにすることが多く、《破滅的な行為/Pernicious Deed》でマスコントロールしたり《小悪疫/Smallpox》でリソース否定したりといった、ちょっと異なるアプローチが主流でしょうね。それなりに戦えますが元々のアグロデッキとしての体裁を留めていませんね。軽く白をタッチするだけで最強の矛と盾が得られ、好みと環境に合わせて《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》まで加わるとなると黒緑白の組み合わせの方があまりに魅力的になってしまいます。
・白黒から見たロック/The Rock
ピキュラ黒/Deadguy Aleは緑のファッティがいない点を除けばおおよそバランスの取れたビートで、しかも緑相手にはメインから《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》、サイドから《非業の死/Perish》を採用できるため地上の厚さはなかなかのものです。しかしながら打点が低く動きももっさりしているため、テンポ系のデッキにはしばしば辛酸をなめさせられることも。構成次第ではすべてのクロックが《稲妻/Lightning Bolt》や《罰する火/Punishing Fire》でたやすく落ちてしまう場合も多いので、赤系デッキの多い環境ではなかなか使う気が起きないデッキの一つでもあります。しかも2色デッキの割に色拘束の強いカードが多い事情で3色デッキと同じくらい土地バランスには気を付ける必要があり、そういった不遇な環境では緑をタッチして《タルモゴイフ/Tarmogoyf》や《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を入れた方が強く思えてしまいます。やはり緑のこの8枚は偉大ですね。
・白緑から見たロック/The Rock
「昔の」メロン/Melonには手札破壊がないことが致命的で、コンボ対策のカードパワーが低すぎたため「コンボ対策を半分諦めてカードパワーの高いカードを多く採用しデッキパワーを高める」か「デッキパワーを落としてでもコンボ対策の弱いシステムクリーチャーのために十分にスロットを割く」の2択でした。しかもアドバンテージを取る手段が乏しく、あまり数を積めない《森の知恵/Sylvan Library》くらいしかなかったのでアドバンテージ勝負になるととことん弱く、1度ついたアド差を取り戻せないので《非業の死/Perish》や《破滅的な行為/Pernicious Deed》1発で実質勝負がついてしまったりします。
しかし皆さんご存知のように「現在の」メロン/Melonは違いますね。[ZEN]ブロックでアドバンテージの塊である《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》を得て、カードパワーの低いシステムクリーチャーですら装備品を持たせることでフィニッシャーに据えられるようになり、さらに[SOM]ブロックでマナ加速にもコンボ対策にも置物対策にも追加の《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》にもなる《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》を得てシルバーバレットが可能になったことでデッキの75枚のうちコンボ対策に割ける実質のスロットが急激に増加しました。そうして生まれたのがマーベリック/Maverickで、手札破壊がなくてもメインからコンボを始めとする様々なアーキタイプへの回答をサーチでき、2色とは思えない受けの広さを持つようになりました。しかも同じく[SOM]ブロックで得た《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》と《殴打頭蓋/Batterskull》によりビート同系にも強くなり、受けが広いだけでなく積極的な攻勢を取りやすくなったことも大事です。
では黒がないことのデメリットは何でしょう。強いて言えば手札破壊や追加の黒除去、そして《名誉回復/Vindicate》や《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》といった汎用カードがないためにクリーチャーへの回答が《剣を鍬に/Swords to Plowshares》に限られ、最序盤の《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》や《野生のナカティル/Wild Nacatl》や《闇の腹心/Dark Confidant》を対処できない状況が多々ある点が不満というところと、コンボ側の手札が完璧だったときに手札破壊なしではそれに干渉できないというところでしょう。そしてタッチ赤の《罰する火/Punishing Fire》は前者に対する素晴らしい解答ですね。以上を踏まえて、白緑にしろタッチ赤にしろマーベリック/Maverickは現状で最強級のビートの1つなわけです。なのでデッキパワーしか考えないならば黒を足しても足さなくてもそう大差ないと思います。
ロック/The Rock使いがそれでもあえて黒を足すのは、デッキの使いやすさや使っている際の爽快感が大きいと思います。1マナの手札破壊でどんなカードにも対処できるのはやっぱり楽。個々のカードパワーより種々のシナジーの存在が重視されるマーベリック/Maverickと違い、ロック/The Rockは単体のカードパワーが高いのでまずデッキに慣れていない人でも回しやすい。もちろんパワーカードの連打は気持ちいい。シナジーを重視するデッキは歯車がうまく噛み合わないと思った通りの展開ができないため《稲妻/Lightning Bolt》や《見栄え損ない/Disfigure》や《暗黒破/Darkblast》や置物破壊や手札破壊などで大幅にストップさせられてしまうリスクがあるけど、単体が強いなら1枚対処されても次の1枚ががんばってくれる。そして何よりロック/The Rockは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が一番生きるデッキの1つ! 土地とインスタントしか能動的に墓地に落とせないマーベリック/Maverickと違い、ロック/The Rockにはソーサリーとあわよくばもう1種類を墓地に落としつつ相手の手札を確認できる手札破壊やクリーチャーを追放せずに墓地における1・2マナの追加の黒除去があるので《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を安定して4/5にできます。レガシーの緑好きプレイヤーは私に限らず《タルモゴイフ/Tarmogoyf》好きが多いでしょうから、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を全力で活躍させられるというのはロック/The Rockの最高の魅力かもしれませんね。またアドバンテージを取る手段が《闇の腹心/Dark Confidant》、《Hymn to Tourach》、《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》、《破滅的な行為/Pernicious Deed》、《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》、《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》、《叫び大口/Shriekmaw》と多様で、せいぜい《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》と《森の知恵/Sylvan Library》の6~7枚のスロットしかアド枠を取れなかったマーベリック/Maverickと違って8~10枚くらい悠々アド枠を確保できるロック/The Rockはアド厨の心もくすぐってくれますね。
【サンプルレシピ】
最後についでに今まで載せたロック/The Rockなどのレシピをまとめておきます。中には恥ずかしくなるほどの稚拙なレシピや古すぎて化石なレシピも多いですが、まあそれでも色々楽しいデッキばかりなので参考までに! 上に行けばいくほど新しいものになります。
黒緑白ロック/The Rock、黒緑白ジャンク/PT Junk、黒緑白みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201307122305514200/
黒緑白ロームトップゴイフ/Loam Top Goyf
http://himajin.diarynote.jp/201211031900233969/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201210042239451371/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201207092310341480/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201205082325245083/
黒緑白みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201203312033028269/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201203282045263564/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201203052128181406/
黒緑白ロームトップゴイフ/Loam Top Goyf
http://himajin.diarynote.jp/201203042144157447/
黒緑白ロームトップゴイフ/Loam Top Goyf
http://himajin.diarynote.jp/201202092231132115/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201110282334456651/
黒緑白プロロック/Pro Rock
http://himajin.diarynote.jp/201109200003394147/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201109100003204641/
黒緑白プロロック/Pro Rock
http://himajin.diarynote.jp/201105221708013236/
黒緑白みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201104161450338799/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201102271709098254/
黒緑白ミミックロック/Mimic Rock
http://himajin.diarynote.jp/201102172018407523/
黒緑白8パルス/8 Pulses
http://himajin.diarynote.jp/201102171950032155/
黒緑ロック/The Rock、黒緑エヴァグリーン/Eva Green、黒緑ニクフィット/Nic Fit、黒緑みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
黒緑死儀礼エヴァ/Deathrite Eva
http://himajin.diarynote.jp/201211022314523208/
黒緑エヴァゾンビ/Eva Zombie
http://himajin.diarynote.jp/201210022046186836/
黒緑カラスローム/Raven Loam
http://himajin.diarynote.jp/201109222134149469/
黒緑アビススタックス/Abyss Stax
http://himajin.diarynote.jp/201104011447365804/
黒緑みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201103271703493418/
黒緑親和スピリット/Spirits!
http://himajin.diarynote.jp/201102172052062379/
黒緑土地単スタックス/Mono Lands Stax
http://himajin.diarynote.jp/201102171614242752/
黒緑カラスローム/Raven Loam
http://himajin.diarynote.jp/201102171431082175/
黒緑みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201102170136163519/
黒緑ロームスレッショルド/Loam Threshold
http://himajin.diarynote.jp/201102170032205603/
白黒ピキュラ黒/Deadguy Ale
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201307100029543047/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201210062117478125/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201207122339155305/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201203032004489691/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201110050031474201/
白黒親和スピリット/Spirits!
http://himajin.diarynote.jp/201110012121335053/
白黒1マナレスピキュラ/1manaless Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201106012310399641/
白黒親和スピリット/Spirits!
http://himajin.diarynote.jp/201104251537238639/
白緑メロン/Melon、白緑マーベリック/Maverick
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201202102131159783/
白緑プロメロンPro Melon
http://himajin.diarynote.jp/201110292313404171/
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201109292228101800/
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201108072202047771/
白緑石鍛冶メロン/Stoneforge Melon
http://himajin.diarynote.jp/201106142223489918/
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201106132301347811/
白緑プロ破片コン/Pro Shards Control
http://himajin.diarynote.jp/201106121411402895/
白緑アグロバインド/Aggro Bind
http://himajin.diarynote.jp/201104290050101047/
白緑束縛スタックス/Bind Stax
http://himajin.diarynote.jp/201103311647525293/
白緑束縛ポンザ/Binding Ponza
http://himajin.diarynote.jp/201103281816093527/
白緑アグロバインド/Aggro Bind
http://himajin.diarynote.jp/201102162332023844/
その他のロック記事
http://himajin.diarynote.jp/201203062342566509/ (マナコスト別カード一覧、サイドボード)
http://himajin.diarynote.jp/201301022249496514/ (クリーチャー一覧、機能別カード一覧)
http://himajin.diarynote.jp/201302272100124510/ (パッケージ一覧)
http://himajin.diarynote.jp/201307292137525447/ (PW+装備品対策一覧)
たまには特定のアーキタイプの解説とか。
ロック/The Rockとは、色々な見方があるでしょうがここでは黒緑白からなるグッドスタッフのことを指すことにします。黒緑でもロック/The Rockはよく組まれますが、あくまでここでは両義性を排除するために用語を統一させておきます。
今回はロック/The Rockの
・総論
・サンプルレシピ
をまとめてみました。
【総論】
黒緑白のデータ
◎手札破壊
◎除去
◎置物対策
◎ファッティ
◎アドバンテージ手段
ロック/The Rockの魅力はまず何といっても手札破壊、軽い万能除去、置物対策、緑のファッティ、そして豊富なアドバンテージ手段を有するため色々なデッキに対しそれなりに戦える上に、単体で強いパワーカードのオンパレードなため使ってて楽しいという点が大きいでしょう。さて黒緑白という色は非常に強い組み合わせですが、そこから1色減らしても十分一線級のアーキタイプを組むことができます。一般論としては色が少ない方が色事故を起こしにくく特殊地形対策にも強くさらに積極的に《不毛の大地/Wasteland》のような強い無色・単色土地を採用しやすいので、ロック/The Rock使いがあえて3色にするにはもちろん意味があるわけです。そこで、黒緑白から1色減らした各アーキタイプと比較して、3色にすることのメリットを再確認しましょう。
・黒緑から見たロック/The Rock
黒緑のデータ
◎手札破壊
△除去
○置物対策
△ファッティ
○アドバンテージ手段
黒緑の筆頭だったエヴァグリーン/Eva Greenは最近もう見なくなってきましたね。緑のクロックは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》しか採用しないため《非業の死/Perish》を使えるというのも悪くないですが、やはり環境最強のクロックの1つである《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》と環境最強の除去である《剣を鍬に/Swords to Plowshares》がないというのは大きく、ビートデッキとして仕上げても他のビートを非常に食いにくくなります。そのため最近組まれるような黒緑デッキは純ビートの形を捨てて低速のボードコントロール寄りにすることが多く、《破滅的な行為/Pernicious Deed》でマスコントロールしたり《小悪疫/Smallpox》でリソース否定したりといった、ちょっと異なるアプローチが主流でしょうね。それなりに戦えますが元々のアグロデッキとしての体裁を留めていませんね。軽く白をタッチするだけで最強の矛と盾が得られ、好みと環境に合わせて《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》まで加わるとなると黒緑白の組み合わせの方があまりに魅力的になってしまいます。
・白黒から見たロック/The Rock
白黒のデータ
◎手札破壊
◎除去
○置物対策
×ファッティ
◎アドバンテージ手段
ピキュラ黒/Deadguy Aleは緑のファッティがいない点を除けばおおよそバランスの取れたビートで、しかも緑相手にはメインから《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》、サイドから《非業の死/Perish》を採用できるため地上の厚さはなかなかのものです。しかしながら打点が低く動きももっさりしているため、テンポ系のデッキにはしばしば辛酸をなめさせられることも。構成次第ではすべてのクロックが《稲妻/Lightning Bolt》や《罰する火/Punishing Fire》でたやすく落ちてしまう場合も多いので、赤系デッキの多い環境ではなかなか使う気が起きないデッキの一つでもあります。しかも2色デッキの割に色拘束の強いカードが多い事情で3色デッキと同じくらい土地バランスには気を付ける必要があり、そういった不遇な環境では緑をタッチして《タルモゴイフ/Tarmogoyf》や《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を入れた方が強く思えてしまいます。やはり緑のこの8枚は偉大ですね。
・白緑から見たロック/The Rock
白緑のデータ
×手札破壊
○除去
◎置物対策
△ファッティ
○アドバンテージ手段
「昔の」メロン/Melonには手札破壊がないことが致命的で、コンボ対策のカードパワーが低すぎたため「コンボ対策を半分諦めてカードパワーの高いカードを多く採用しデッキパワーを高める」か「デッキパワーを落としてでもコンボ対策の弱いシステムクリーチャーのために十分にスロットを割く」の2択でした。しかもアドバンテージを取る手段が乏しく、あまり数を積めない《森の知恵/Sylvan Library》くらいしかなかったのでアドバンテージ勝負になるととことん弱く、1度ついたアド差を取り戻せないので《非業の死/Perish》や《破滅的な行為/Pernicious Deed》1発で実質勝負がついてしまったりします。
しかし皆さんご存知のように「現在の」メロン/Melonは違いますね。[ZEN]ブロックでアドバンテージの塊である《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》を得て、カードパワーの低いシステムクリーチャーですら装備品を持たせることでフィニッシャーに据えられるようになり、さらに[SOM]ブロックでマナ加速にもコンボ対策にも置物対策にも追加の《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》にもなる《緑の太陽の頂点/Green Sun’s Zenith》を得てシルバーバレットが可能になったことでデッキの75枚のうちコンボ対策に割ける実質のスロットが急激に増加しました。そうして生まれたのがマーベリック/Maverickで、手札破壊がなくてもメインからコンボを始めとする様々なアーキタイプへの回答をサーチでき、2色とは思えない受けの広さを持つようになりました。しかも同じく[SOM]ブロックで得た《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》と《殴打頭蓋/Batterskull》によりビート同系にも強くなり、受けが広いだけでなく積極的な攻勢を取りやすくなったことも大事です。
では黒がないことのデメリットは何でしょう。強いて言えば手札破壊や追加の黒除去、そして《名誉回復/Vindicate》や《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》といった汎用カードがないためにクリーチャーへの回答が《剣を鍬に/Swords to Plowshares》に限られ、最序盤の《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》や《野生のナカティル/Wild Nacatl》や《闇の腹心/Dark Confidant》を対処できない状況が多々ある点が不満というところと、コンボ側の手札が完璧だったときに手札破壊なしではそれに干渉できないというところでしょう。そしてタッチ赤の《罰する火/Punishing Fire》は前者に対する素晴らしい解答ですね。以上を踏まえて、白緑にしろタッチ赤にしろマーベリック/Maverickは現状で最強級のビートの1つなわけです。なのでデッキパワーしか考えないならば黒を足しても足さなくてもそう大差ないと思います。
ロック/The Rock使いがそれでもあえて黒を足すのは、デッキの使いやすさや使っている際の爽快感が大きいと思います。1マナの手札破壊でどんなカードにも対処できるのはやっぱり楽。個々のカードパワーより種々のシナジーの存在が重視されるマーベリック/Maverickと違い、ロック/The Rockは単体のカードパワーが高いのでまずデッキに慣れていない人でも回しやすい。もちろんパワーカードの連打は気持ちいい。シナジーを重視するデッキは歯車がうまく噛み合わないと思った通りの展開ができないため《稲妻/Lightning Bolt》や《見栄え損ない/Disfigure》や《暗黒破/Darkblast》や置物破壊や手札破壊などで大幅にストップさせられてしまうリスクがあるけど、単体が強いなら1枚対処されても次の1枚ががんばってくれる。そして何よりロック/The Rockは《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が一番生きるデッキの1つ! 土地とインスタントしか能動的に墓地に落とせないマーベリック/Maverickと違い、ロック/The Rockにはソーサリーとあわよくばもう1種類を墓地に落としつつ相手の手札を確認できる手札破壊やクリーチャーを追放せずに墓地における1・2マナの追加の黒除去があるので《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を安定して4/5にできます。レガシーの緑好きプレイヤーは私に限らず《タルモゴイフ/Tarmogoyf》好きが多いでしょうから、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を全力で活躍させられるというのはロック/The Rockの最高の魅力かもしれませんね。またアドバンテージを取る手段が《闇の腹心/Dark Confidant》、《Hymn to Tourach》、《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》、《破滅的な行為/Pernicious Deed》、《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》、《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》、《叫び大口/Shriekmaw》と多様で、せいぜい《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》と《森の知恵/Sylvan Library》の6~7枚のスロットしかアド枠を取れなかったマーベリック/Maverickと違って8~10枚くらい悠々アド枠を確保できるロック/The Rockはアド厨の心もくすぐってくれますね。
【サンプルレシピ】
最後についでに今まで載せたロック/The Rockなどのレシピをまとめておきます。中には恥ずかしくなるほどの稚拙なレシピや古すぎて化石なレシピも多いですが、まあそれでも色々楽しいデッキばかりなので参考までに! 上に行けばいくほど新しいものになります。
黒緑白ロック/The Rock、黒緑白ジャンク/PT Junk、黒緑白みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201307122305514200/
黒緑白ロームトップゴイフ/Loam Top Goyf
http://himajin.diarynote.jp/201211031900233969/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201210042239451371/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201207092310341480/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201205082325245083/
黒緑白みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201203312033028269/
黒緑白未練ロック/Lingering Rock
http://himajin.diarynote.jp/201203282045263564/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201203052128181406/
黒緑白ロームトップゴイフ/Loam Top Goyf
http://himajin.diarynote.jp/201203042144157447/
黒緑白ロームトップゴイフ/Loam Top Goyf
http://himajin.diarynote.jp/201202092231132115/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201110282334456651/
黒緑白プロロック/Pro Rock
http://himajin.diarynote.jp/201109200003394147/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201109100003204641/
黒緑白プロロック/Pro Rock
http://himajin.diarynote.jp/201105221708013236/
黒緑白みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201104161450338799/
黒緑白石鍛冶ロック/Stoneforge Rock
http://himajin.diarynote.jp/201102271709098254/
黒緑白ミミックロック/Mimic Rock
http://himajin.diarynote.jp/201102172018407523/
黒緑白8パルス/8 Pulses
http://himajin.diarynote.jp/201102171950032155/
黒緑ロック/The Rock、黒緑エヴァグリーン/Eva Green、黒緑ニクフィット/Nic Fit、黒緑みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
黒緑死儀礼エヴァ/Deathrite Eva
http://himajin.diarynote.jp/201211022314523208/
黒緑エヴァゾンビ/Eva Zombie
http://himajin.diarynote.jp/201210022046186836/
黒緑カラスローム/Raven Loam
http://himajin.diarynote.jp/201109222134149469/
黒緑アビススタックス/Abyss Stax
http://himajin.diarynote.jp/201104011447365804/
黒緑みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201103271703493418/
黒緑親和スピリット/Spirits!
http://himajin.diarynote.jp/201102172052062379/
黒緑土地単スタックス/Mono Lands Stax
http://himajin.diarynote.jp/201102171614242752/
黒緑カラスローム/Raven Loam
http://himajin.diarynote.jp/201102171431082175/
黒緑みのむしぶらりんしゃん/Mono Removal
http://himajin.diarynote.jp/201102170136163519/
黒緑ロームスレッショルド/Loam Threshold
http://himajin.diarynote.jp/201102170032205603/
白黒ピキュラ黒/Deadguy Ale
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201307100029543047/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201210062117478125/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201207122339155305/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201203032004489691/
白黒石鍛冶ピキュラ/Stoneforge Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201110050031474201/
白黒親和スピリット/Spirits!
http://himajin.diarynote.jp/201110012121335053/
白黒1マナレスピキュラ/1manaless Deadguy Ale
http://himajin.diarynote.jp/201106012310399641/
白黒親和スピリット/Spirits!
http://himajin.diarynote.jp/201104251537238639/
白緑メロン/Melon、白緑マーベリック/Maverick
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201202102131159783/
白緑プロメロンPro Melon
http://himajin.diarynote.jp/201110292313404171/
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201109292228101800/
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201108072202047771/
白緑石鍛冶メロン/Stoneforge Melon
http://himajin.diarynote.jp/201106142223489918/
白緑グリーンメロン/Green Melon
http://himajin.diarynote.jp/201106132301347811/
白緑プロ破片コン/Pro Shards Control
http://himajin.diarynote.jp/201106121411402895/
白緑アグロバインド/Aggro Bind
http://himajin.diarynote.jp/201104290050101047/
白緑束縛スタックス/Bind Stax
http://himajin.diarynote.jp/201103311647525293/
白緑束縛ポンザ/Binding Ponza
http://himajin.diarynote.jp/201103281816093527/
白緑アグロバインド/Aggro Bind
http://himajin.diarynote.jp/201102162332023844/
コメント
これからも記事期待してますね!!
>GW
個人的にはエディクトが積めないことがWBGとの最も大きな違いかと思います。
除去耐性のある生物や、Sneak、リアニメイトへの相性がかなり変わってくるのでこの点は大きいと思っています。
エディクトの有無は大きいですね~。黒って色々なデッキへの優秀な対策カードが多いのがありがたいですね。最近は石鍛冶がいるのであまり関係ありませんが、部族が多かったころは《仕組まれた疫病/Engineered Plague》を積めるってだけで黒を重宝してました。
勝ってながらリンクさせて頂きました。
私が組むデッキは割と偏ってるかもしれませんが参考にしてくだされば幸いです。
こちらもリンクさせていただきました~。
Maverickもいいですが、やっぱりボブや名誉回復が使いたいですw
名誉回復に慣れてしまうとなかなか手放せませんね~。2T目のボブが対処されずに3回くらい引けた日には負ける気がしませんね( : 3 _ )=
この記事から半年たってロックも《突然の衰微》と《死儀礼のシャーマン》が加わりましたのでまたいつかロックまとめ記事を書こうと思います。