目次 http://himajin.diarynote.jp/201103131200449531/
MTGとりびあ http://himajin.diarynote.jp/201207161549371261/

その他のカードのルーリング紹介
 http://himajin.diarynote.jp/201304232017569874/
  《概念泥棒/Notion Thief》、《原形質捉え/Plasm Capture》
 http://himajin.diarynote.jp/201304230000474712/
  《残虐の達人/Master of Cruelties》、《不可侵議員/Council of the Absolute》
 http://himajin.diarynote.jp/201304141626347686/
  《血の公証人/Blood Scrivener》、《遠隔+不在/Far+Away》、《復活の声/Voice of Resurgence》

毎回恒例の、スポイラーに上がってるカードのルーリングをチェックする日記です。あくまでスポイラーにあるカードは参考であり、実際に刷られたとしてそのオラクルがスポイラーのものと一致している保証はありません。従ってスポイラーを元にルーリングを考察しているこの記事も必ずしも最終的なオラクルを反映していないかもしれないので、ご注意下さい。特に発売後に検索でいらした方は日記の日付に気を付けてください。あと和訳が上がってるかどうかチェックするのが面倒なので適当に訳してますのでテンプレ訳とずれてるのはご愛嬌(ヽ’ω`)

↑念の為にいつもテンプレコピペして貼ってましたがもう[DGM]出てだいぶたってますねw

《変化+点火/Turn+Burn》 (2)(青)+(1)(赤)
インスタント+インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで、すべての能力を失うとともに赤の0/1の奇魔(Weird)になる。//
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。点火はそれに2点のダメージを与える。
融合(あなたはこのカードの片方の半分または両方の半分をあなたの手札から唱えてもよい。)
Target creature loses all abilities and becomes a 0/1 red Weird until end of turn.//
Burn deals 2 damage to target creature or player.
Fuse (You may cast one or both halves of this card from your hand.)
●分割カード及び融合能力の総合的なルールについては《遠隔+不在/Far+Away》のルーリング記事(http://himajin.diarynote.jp/201304141626347686/)を御覧下さい。

破壊されないクリーチャーの「破壊されない」という性質は能力ではなく、そのクリーチャーを破壊させなくする文章そのものが能力です。(追記:[M14]のルール改定でこの項目は一新されます。)例えば対戦相手が《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》と《修復の天使/Restoration Angel》をコントロールしている時、《修復の天使/Restoration Angel》は破壊されないという能力を持っているのではなく《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》の能力により破壊されないという性質を持っているだけです。《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》を両半分の対象にして《変化+点火/Turn+Burn》を融合で唱えた場合は《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》を破壊させなくしている能力を失わせるので《希望の天使アヴァシン/Avacyn, Angel of Hope》は破壊されて墓地に行きますが、《修復の天使/Restoration Angel》を両半分の対象にして《変化+点火/Turn+Burn》を融合で唱えた場合、《修復の天使/Restoration Angel》は能力を持たず破壊されない赤で0/1の奇魔クリーチャーとして2点のダメージを負った状態で戦場に残ります。同様に、常在型能力により破壊されない《軍勢の刃、タージク/Tajic, Blade of the Legion》を《変化+点火/Turn+Burn》で破壊することはできますが、既に解決してしまった起動型能力で破壊されないという性質を得てしまった《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat》は《変化+点火/Turn+Burn》では破壊出来ません。

ブロックされないクリーチャーの「ブロックされない」という性質は能力ではなく、そのクリーチャーをブロックさせなくする文章そのものが能力です。例えば《流城の貴族/Stromkirk Noble》に《変化/Turn》を唱えた場合はブロックされないという性質を与える能力自体を失わせるのでブロックされるようになりますが、自身の能力が解決してブロックされなくなった《霊異種/AEtherling》に《変化/Turn》を唱えた場合は已然としてブロックされないままです。それは《霊異種/AEtherling》をブロックさせなくしている能力が《霊異種/AEtherling》の常在型能力によるものなどではなく、既に解決してしまった起動型能力であるからです。

●既に解決した《神聖なる反撃/Divine Deflection》の呪文能力や《ロッテスのトロール/Lotleth Troll》の起動型能力などにより軽減効果再生効果が生成されてしまっている場合、《変化+点火/Turn+Burn》でクリーチャーの能力を失わせつつ焼いても軽減効果や再生効果は機能します。逆に《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight》や《聖なる後光の騎士/Knight of the Holy Nimbus》のように常在型能力により軽減効果や再生効果を生じさせている場合、その常在型能力を持つクリーチャーを対象に《変化/Turn》を唱えることでそれらを無効化できます。

●《変化/Turn》の能力を失わせる効果は結果的にプロテクションを失わせることがありますが、プロテクション赤を持つ《第10管区のラヴィニア/Lavinia of the Tenth》を両半分の対象にして《変化+点火/Turn+Burn》を融合で唱えることはできません。何故なら融合した《変化+点火/Turn+Burn》の色は青かつ赤であり、プロテクション赤を持つクリーチャーをそもそも対象に取れないからです。《変化/Turn》でプロテクション赤をなくしてから《点火/Burn》で対象に取る、というような処理の仕方は1枚の《変化+点火/Turn+Burn》ではできません。さらに対象をバラバラにしたとしても融合した呪文は1つの呪文であり、青かつ赤であるという性質はどちらの半分も持っています。融合していない場合はもちろん青である《変化/Turn》を《第10管区のラヴィニア/Lavinia of the Tenth》対象に唱えることができますが、融合した《変化+点火/Turn+Burn》の《変化/Turn》側の対象を《第10管区のラヴィニア/Lavinia of the Tenth》に、《点火/Burn》側の対象をプレイヤーにして唱えるということもできません

パーマネントが戦場から墓地に行く際にアクションを起こす能力は大きく分けて3種類あり、それらが《変化/Turn》影響下でどう機能するかは異なります。1つは《ゲラルフの伝書使/Geralf’s Messenger》の戦場に戻る不死能力や《スラーグ牙/Thragtusk》のトークン生成能力や《静穏の天使/Angel of Serenity》のナイトメア能力のように「~が死亡したとき」「~が戦場を離れたとき」と書かれた領域変更誘発型能力。もう1つは《セラのアバター/Serra Avatar》や《世界棘のワーム/Worldspine Wurm》のライブラリーに戻る能力のように「~がいずれかの領域から墓地に置かれたとき」と書かれた領域変更誘発型能力。そして最後の1つは《大祖始/Progenitus》や《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》のライブラリーに戻る能力のように「~があらゆる領域からいずれかの墓地に置かれる場合」「~がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合」「~がいずれの領域からでも墓地に置かれる場合」と書かれた常在型能力による置換効果。結論から言いますと融合した《変化+点火/Turn+Burn》で能力を失わせて焼いた場合、1つ目のパターンは単に死亡して能力は誘発せず、2つ目のパターンは死亡した後ちゃんと誘発して、3つ目のパターンは死亡が置換されずにそのまま墓地に落ちます。(《大祖始/Progenitus》はプロテクションのせいで《変化+点火/Turn+Burn》だけでは直接その挙動を見れませんが。)詳しいルーリングについては《謙虚/Humility》と《大祖始/Progenitus》を扱ったMTGとりびあ(http://himajin.diarynote.jp/201207202219509375/)を御覧下さい。

他のパワータフネス修整との相互作用にご注意下さい。《巨大化/Giant Growth》を解決して4/4になった《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》を両半分の対象にして《変化+点火/Turn+Burn》を融合で唱えた場合、3/4で能力を持たない《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》が2点のダメージを負った状態で戦場に残ります。《変化+点火/Turn+Burn》を唱えたことにレスポンスで《巨大化/Giant Growth》を唱えて解決した場合も同様です。それは《巨大化/Giant Growth》のパワー・タフネス修整効果が種類別第7種cに属し《変化/Turn》のパワー・タフネス修整効果が種類別第7種bに属しているため継続効果のタイムスタンプに関係なく《変化/Turn》→《巨大化/Giant Growth》の順に適用されるからです。ただし逆に《巨大化/Giant Growth》を唱えるのにレスポンスで《変化+点火/Turn+Burn》を唱えた場合は通常の火力と同様《巨大化/Giant Growth》の解決前に《点火/Burn》が解決されるので《アヴァシンの巡礼者/Avacyn’s Pilgrim》は死亡します。《ルーン唱えの長槍/Runechanter’s Pike》のような装備品でのパワー・タフネス修整でも種類別第7種cであればタイムスタンプによらず《巨大化/Giant Growth》と同様に《変化/Turn》より後に適用されます。

●《ドライアドの闘士/Dryad Militant》を両半分の対象にして《変化+点火/Turn+Burn》を融合で唱えた場合、能力を失わせた上で2点ダメージを与え解決の最後に《変化+点火/Turn+Burn》がスタックを離れるので《変化+点火/Turn+Burn》は墓地へ行き、その直後の状況起因処理で《ドライアドの闘士/Dryad Militant》は墓地に行きます。

コメント

ぶてぃ
ぶてぃ
2013年5月6日23:12

とても参考になりました。特にラヴィニアの項目は他の分割カードにも応用できそうでありがたかったです。

ひまじん
2013年5月6日23:59

どうもです。プロテクション絡みは直感的でないので間違いやすそうですね。
気になりましたら《遠隔+不在/Far+Away》の方(://himajin.diarynote.jp/201304141626347686/)にもっと詳しい内容がありますのでそちらもご参照下さい。

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