目次 http://himajin.diarynote.jp/201103131200449531/

メンタルのルールが複雑に感じたので、ルーリングの勉強がてらレガシーベースでルールを簡単にしたバージョンを考えてみました。別にレガシーでなくても既存のフォーマットならスタンでもヴィンテでもシールドでもモミールでもEDHでも同じように遊べます。本家メンタルをご存知でない方はwiki(http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF)をご覧下さい。

おおまかにはレガシーのデッキを使って遊ぶメンタルです。なのでこのフォーマットのためにわざわざカードの束を作る必要もなく、レガシーの対戦に疲れたら息抜きにそのまま同じデッキで出来るカジュアル変種ルールということです。ただし普通のメンタルと違って、新たなカード名を宣言することなくカードをそのまま唱えることができるようにしますし土地はすべての色を出せるという制約を外しますから、どのデッキを使うかが大きな選択になります。自分のレガシーデッキを使うので普段使ってない色のカードまで詳しい必要もそこまでありません。通常のレガシーに+αしているだけな関係でサーチカードやライブラリー操作が本家メンタルほど脅威ではないので、それらは禁止されてません。そのほうがルール簡単でいいですしねヽ(´ー` )ノ


後でCRチックにちゃんと書きますが、まずはルールの概略を。

1.レガシー準拠の構築ルールに加え、他に次以降に挙げるいくつかのルールを課します。
2.プレイヤーがカードを手札から唱える場合、そのプレイヤーはそのカードを同じマナ・コストを持つ別のカードとして唱えることを選べます。同じマナ・コストというのは完全に同じマナ・コストということで、無色マナやXマナや混成マナやファイレクシア・マナも一致していないといけませんが色指標や固有色が一致する必要はありません。唱えるカードとして選べるカードはレガシー準拠です。
3.分割カードを別名のカードとして唱える場合は元の2つのマナ・コストと同じマナ・コストを持つカードを選ばなくてはなりません。つまり必然的に分割カードに限られます。逆に分割カードでないカードを別名の分割カードの片半分として唱えることはできません。
4.別名のカードとして唱えられたカードがスタックや戦場以外の領域に移動した場合、それは元のカード名のカードに戻ります。
5.パーマネント・カードでないカードが別名のパーマネント・カードとして唱えられて、それがスタックや戦場を離れる場合、それが元のカード名のカードに戻るのは領域を移動する直前です。
6.いずれかのプレイヤーによって別名のカードとして唱える際に使われたカード名は、同じゲームの間は他のカードの代わりに唱えるカード名として宣言できません。
7.あるカードの持つ能力が公開状態のまま自身を手札から唱えさせる場合、それを別名のカードとして唱えることはできません。

以上の原則を踏まえれば後は問題なくプレイできるはずです。参考までに上のルールから従う挙動を下に例示しました。


1の例
●レガシーで禁止されているいかなるカードも禁止です。

2の例
●あくまでカードを唱える場合にのみ別名のカードとして扱えるだけなので、手札のカードを別名のカードとしてサイクリング(起動型能力)したり待機(常在型能力)させたり、墓地のカードを別のカードとして発掘(常在型能力)したりできません。また別名のカードとして唱えられるのは手札から唱える場合だけなので、続唱(ライブラリー)、フラッシュバックや回顧(墓地)、待機明けやマッドネス(追放領域)などによりカードを唱える場合は選択できません。代わりに《水没》を《熟考漂い》として想起(手札)で唱えることはできます。
●マナ・コストが(0)であることとマナ・コストが存在しないことは別ですので、《トーモッドの墓所》を《祖先の幻視》として唱えることはできません。
●《袖の下》を《Force of Will》として唱える場合、《Force of Will》の代替コストで唱えさせる能力はスタック上で機能する常在型能力なので、代替コストを選択することができます。逆に《Force of Will》を《袖の下》として唱える場合、代替コストで唱えることはできません。
●墓地にある《綿密な分析》をフラッシュバックで唱えようとしている場合、手札から唱えていないのでそれをさらに別のカードとして扱うことはできません。
●《死儀礼のシャーマン》を《極楽鳥》や《思考囲い》として唱えることはできません。逆も同様です。《滑り頭》を《死儀礼のシャーマン》として唱えることはできます。
●《四肢切断》と同じマナ・コストを持つカードは現時点では他に存在しないので、《四肢切断》を他のカードとして唱えることはできません。逆も同様です。
●どのようにXの値を定めても《火の玉》を《猛火の群れ》として唱えることはできません。逆も同様です。

3の例
●《瞬唱の魔道士》を《氷》として唱えることはできません。逆も同様です。
●《予言の稲妻》を《変化+点火》として唱えることはできません。片半分でも融合でもだめです。逆も同様です。
●《乱暴+転落》を《爆裂+破綻》として唱えることはどちらの片半分でも適正です。
●融合を持つ分割カードと同じマナ・コストを持つ分割カードが今のところ存在しませんが、もし登場したら融合のない分割カードを融合のある分割カードとして、片半分でも融合している状態でも唱えることができます。逆に融合のある分割カードを融合のない分割カードとして唱えることはどちらの片半分でも適正ですが、融合することはできません。

4の例
●《セファリッドの女帝ラワン》として唱えられて戦場に出た《エレンドラ谷の大魔導師》が死亡したとき、頑強の誘発条件がチェックされるのは死亡の直前でありその時点では頑強を持っていないので頑強は誘発しません。
●《エレンドラ谷の大魔導師》として唱えられて戦場に出た《セファリッドの女帝ラワン》が死亡したとき、頑強が誘発しますので-1/-1カウンターが乗った状態で《セファリッドの女帝ラワン》が戦場に戻ります。一度戦場を離れているので《エレンドラ谷の大魔導師》にはなりません。
●《エレンドラ谷の大魔導師》として唱えられて戦場に出た《綿密な分析》が死亡したときは、頑強が誘発しますが《綿密な分析》はパーマネント・カードでないので、マジックの黄金率により不可能な処理として頑強の解決時に何も起きません。墓地の《綿密な分析》はフラッシュバックを持っており、フラッシュバック・コストで唱えれば《綿密な分析》として解決します。
●《綿密な分析》として唱えられた《エレンドラ谷の大魔導師》が解決してスタックを離れた場合、墓地に置かれるのは《エレンドラ谷の大魔導師》でありそれはフラッシュバックを持ちません。
●《弧状の刃》として唱えた《ギャサンの略奪者》が解決してスタックを離れる場合、時間カウンターが乗った状態で追放されますが、《ギャサンの略奪者》は待機を持たないので追放されたままです。また《ギャサンの略奪者》として唱えた《弧状の刃》が《遅延》で打ち消されて待機を得た場合、待機が明けたときに唱えるのは《弧状の刃》です。しかしながら《遅延》の代わりに《アーテイのおせっかい》で打ち消すと今度は《ギャサンの略奪者》のコピーとして唱えることになります。
●《よろめきショック》として唱えた《月の大魔導師》が解決してスタックを離れる場合、反復により追放されますが、次のアップキープの開始時に追放領域から唱えられるのは《月の大魔導師》です。

5の例
●《ドライアドの闘士》が戦場に出ている状況で《綿密な分析》が《エレンドラ谷の大魔導師》として唱えられた場合、それがスタックや戦場以外の領域に移動すると追放されます。逆に《エレンドラ谷の大魔導師》が《綿密な分析》として唱えられた場合、それがスタックを離れても追放されません。
●《この世界にあらず》が《レガシーの兵器》として唱えられた場合、それが墓地に置かれてもライブラリーに戻りません。しかし《アクローマの記念碑》が《レガシーの兵器》として唱えられた場合、それが墓地に置かれてもライブラリーに戻ります。
●「~が死亡したとき」、「~が戦場を離れたとき」、「~がいずれかの領域からいずれかの墓地へ置かれたとき」のような誘発型能力は誘発イベントのチェックを行うタイミングがルールで決まっており実際にどのような特性を持って領域を移動したかは関係ないので。このルールの影響は受けません。

6の例
●あなたが《タルモゴイフ》として《灰色熊》を唱えた場合、以後そのゲームの間はいずれのプレイヤーも《タルモゴイフ》でないいかなるカードを《タルモゴイフ》として唱えることはできませんが、《タルモゴイフ》のカードをそのまま唱えることはできます。これは最初に《タルモゴイフ》として唱えた《灰色熊》が打ち消されたり解決して戦場に出たりバウンスされても関係ありません。

7の例
●あなたが奇跡により《終末》を手札から唱える場合、それを別名のカードとして唱えることはできません。


一応それっぽいルール表記。

90m メンタルレガシー戦
90m.1 メンタルレガシー戦では、マジックの通常のルールすべてを用いるのに加え、以下の追加ルールを用いる。
90m.2 メンタルレガシー戦はレガシーにおけるデッキ構築ルールに従う。(レガシーは総合ルールに存在しない単語なので、代わりにマジック大会規定のrule 6.6を参照。)
90m.3 プレイヤーがカードを自分の手札から唱える場合、そのプレイヤーはそのカードと同じマナ・コストを持つレガシーで使用可能な別のカード名を宣言してもよい。そうした場合、そのプレイヤーはそのカードを宣言された別のカード名を持つゲームの外部のカードのコピーとして唱える。これはrule 400.10cの例外である。別のカード名のカードとして唱えるかどうかの選択は、そのカードをスタックに置く前に他のいかなる選択(融合で唱えること、変異により裏向きで唱えること、他のカードを連繋すること、など)より先に行う。
90m.3a この方法で宣言できるカード名は、それ以前にそのゲームの間にまだこの方法で宣言されていないカード名に限る。
90m.3b この方法で宣言するカード名として、反転カードの反転状態でのカード名や両面カードの変身後のカード名を選ぶことはできない。
90m.4 別のカード名のカードのコピーとしてカードを唱える場合、コピー先のカードが融合を持つ分割カードである場合、それを融合で唱えることができる。(ただし現在のカードプールでそれを可能にする状況はない。)
90m.5 別のカード名のカードのコピーとしてカードを唱える場合、それを変異により裏向きに唱えることはできない。
90m.6 別のカード名のカードのコピーとしてカードを唱える場合、それに他のカードを連繋させることができる。
90m.7 別のカード名のカードのコピーとしてカードを唱える場合、それを唱えることができるかどうかを判断する際にはコピー後の特性のみが考慮される。
90m.8 何らかの効果がプレイヤーに自分の手札からカードを唱えさせる場合、その効果を生成した能力の発生源がそのカード自身でないか、そのカード自身が唱えられるまで公開され続けてはいない場合に限り、それを別のカード名のカードのコピーとして唱えられる。
90m.9 パーマネント・カードでないカードが別のカード名のパーマネント・カードのコピーとして唱えられた場合、それがスタックや戦場以外の領域へ移動するに際し、それは既にコピーではなくなったカードとして移動する。
90m.9a その際に領域を移動することに影響する置換効果の適用においてはコピーではなくなったカードの特性を考慮する。
90m.9b その際にパーマネントが戦場を離れた時に誘発する能力以外の誘発型能力は、この方法でコピーでなくなったカードに対してイベントが誘発条件を満たしたかどうかのチェックを行なう。パーマネントが戦場を離れた時に誘発する能力は、この方法でコピーでなくなる前のカード対してイベントが誘発条件を満たしたかどうかのチェックを行なう。
90m.10 プレイヤーはマッチの間、外部情報を参照してはならない。


参考(ttp://mjmj.info/data/CompRules_j.html)
110.4 パーマネント・タイプは5つ存在し、「アーティファクト/artifact」「クリーチャー/creature」「エンチャント/enchantment」「土地/land」「プレインズウォーカー/planeswalker」である。インスタント・カードやソーサリー・カードは戦場に出ることはできないので、パーマネントになることはあり得ない。部族 カードが戦場に出ることができるかできないかは、それ以外のカード・タイプによる。rule 3〔カード・タイプ〕参照。
400.4a インスタント・カードやソーサリー・カードが戦場に出る場合、そのカードは元あった領域に残る。
400.10c ゲームの外部にあるカードは、呪文や能力の影響を受けない。これの例外は、それらの記載された特性定義能力(rule 604.3 参照)と、それらのカードをゲーム内に持ち込む呪文や能力だけである。
603.6d 通常、そのイベントが誘発条件を満たしたかどうかのチェックを行なうのは、イベントの直後に存在するオブジェクトについてである。その時点で存在する継続的効果は、その誘発条件が何であるか、また、そのイベントに関与するオブジェクトが何であるかを決定するために用いられる。しかし、誘発型能力の中には、特別に扱わなければならないものもある。戦場を離れた時の能力、パーマネントがフェイズ・アウトしたときに誘発する能力、すべてのプレイヤーが見ることができるオブジェクトが手札やライブラリーに移動したときに誘発する能力、オブジェクトが外れたときに誘発すると書かれている能力、プレイヤーがオブジェクトのコントロールを失ったときに誘発する能力、プレイヤーがある次元からプレインズウォークしたときに誘発する能力については、そのイベントの直後ではなく直前のオブジェクトの存在や状態に基づいて誘発する。それらの能力が誘発するかどうかを判断するために、ゲームは「過去の状態を見る」必要がある。
608.3b パーマネント呪文が解決されて、そのコントローラーがそれを戦場に出せない場合、そのプレイヤーはそれをオーナーの墓地に置く。
706.10a 呪文のコピーがスタック以外の領域にある場合、それは消滅する。また、カードのコピーがスタックや戦場以外の領域にある場合、それは消滅する。これらは状況起因処理である。rule 704 参照。


これらに矛盾しないようにカード・タイプごとコピーするようにしました。またコピー先にする別のカード名を持つカードをゲーム外部のものにしているのは、スタック上のカードを選ばれると分割カードの挙動が変わってしまうからです。変異はなぞの挙動になるので除外させました。非パーマネントがパーマネントになっている時に領域移動に際して前もってコピーじゃなくしておいたのは、領域移動に関する置換効果の適用を明確にするためです。とりあえず思いつく限りの穴は潰しましたが後何を気にしなきゃいけないでしょうかね。

正直CR見て《アーテイのおせっかい》の挙動が若干不安になりましたが、たぶん706.10aはカードでない呪文がスタックを離れた後にどうなるかを示すためのルールだと思うので、カードである呪文が何かのコピーである場合はスタックを離れれば定義から呪文じゃなくなるので関係ないですよね?


普通のメンタルと違って戦場に戻る能力を持つパーマネントがあるマナ・コストならデッキに入れるのはパーマネント・カードにしておいた方がいいですし、アドの取れるフラッシュバックがあるマナ・コストならデッキに入れるのはそのフラッシュバック持ちにしておいた方がよさそうですね。
例えば普通のメンタル以上に(1)(青)がアド濃くて強そう。《熟慮》を《行き詰まり》《瞬唱の魔道士》《幻影の像》《目くらまし》《差し戻し》《打破》《阻止》《押しつぶし》《乱動への突入》あたりとして唱えて、後でフラッシュバックで更に1枚ドローとか。
他には単純にパワーカードの多い(1)(緑)とかでしょうか。《壌土からの生命》を《森の知恵》《種蒔き時》《たい肥》《束縛》《スカイシュラウドの祝福》《地の封印》《漁る軟泥》《タルモゴイフ》《Regrowth》《垂直落下》あたりとして唱えて、何度でも発掘で手札に戻せますね。
お互い相手の墓地利用を妨害するゲームになりそうですかね。

なお手札から唱えることに関してプレイングの幅を広げているだけなのでドレッジ/Dredgeだけほとんど恩恵が得られていない模様。

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