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その他のカード
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  《隆盛なるものエルズペス/Elspeth Ascended》

日記を長らくサボってますが体調を崩してるとかではなく暑さでゆでダコになっていた次第であります。暑さに弱い私ですが、今年は特にひどく感じますね‥。あまり空調好きじゃないので何年も封印していた冷房に、とうとう手を出してしまいましたι(´Д`υ)

さてお盆なのに全然日記書いてないのもあれだと思ったらテーロス/Therosのスポイラーが出てますね。というわけで毎度恒例のサルベのカードのルーリングなどをチェックする記事です。今回も注意事項は記事の末尾にまとめまして早速カードの方を見ていきましょう。

《世界喰らいのポルクラノス/Polukranos, World Eater》 (2)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー - ハイドラ(Hydra)
怪異 - (X)(X)(緑):《世界喰らいのポルクラノス》の上に+1/+1カウンターをX個置く。その後、好きな数のクリーチャーを対象とする。《世界喰らいのポルクラノス》はそれらに、この方法で《世界喰らいのポルクラノス》の上に置かれたカウンターの数に等しい点数のダメージを望むように割り振って与える。それらの各クリーチャーは、それぞれのパワーに等しい点数のダメージを《世界喰らいのポルクラノス》に与える。この能力は《世界喰らいのポルクラノス》の上にカウンターが置かれていないときにのみ起動できる。
Monstrosity - {X}{X}{G}: Put X +1/+1 counters on 《Polukranos》. Then, 《Polukranos》 deals damage equal to the number of counters put onto 《Polukranos》 this way divided as you choose among any number of target creatures. Each of those creatures deals damage equal to its power to 《Polukranos》. Activate this ability only if there are no counters on 《Polukranos》.
5/5
※追記
このテキストはスポイラーの方から既に削除され、別のテキストに更新されました。そちらについては別のルーリング記事(http://himajin.diarynote.jp/201308202023421810/)を御覧下さい。

概要
不特定多数との特殊な格闘を内蔵したクリーチャーです。緑単色4マナ5/5のサイズは近年ではメリット能力がついて初めて使われる風潮ですが、素のサイズの大きさのおかげで格闘能力で死ににくいので、ターンが戻ってくればアドバンテージにつながるかもしれないデザインです。ただしこの擬似格闘で与えるダメージはパワー分ではなくXXで支払ったXの割り振りなので、2点以上を望むなら相応のマナが必要になりますね。

カード名の略記
以前も書きましたが、伝説のクリーチャーのように名前に修飾語句を含むカードは英語オラクルにおいてしばしば略記されます。今回は《Polukranos, World Eater》がテキストの最初から《Polukranos》と略されていますが、それでもそのカード自体を指します。なお日本語オラクルにおいてはこれまで通り略記されないと思いますが今回のように長いカード名がテキストの中に頻繁に現れているのを見ると日本語オラクルでもカード名の略記があるかもしれませんね。、

能力語
1.ここでは適当に怪異と訳しましたが、Monstrosityは新しい能力語のようですね。能力語というのはキーワード用語と似ていますがまったく違うものです。キーワード能力というのは飛行続唱超過のようにその能力の定義が総合ルールによって定められているもので、対して能力語はスレッショルド刻印のように、おおまかに挙動の似ている能力をまとめた用語に過ぎず、定義が総合ルールにもありません。ですので「飛行を持つクリーチャ1体を対象とし」のようにキーワード能力を持つカードを参照することはできますが「ライブラリーからスレッショルドを持つクリーチャー・カードを1枚選び」のように能力語を持つカードを参照することはできません

2.能力語ということはおおまかに似通った能力をラベル付けするわけですが、恐らく「[コスト]:このカードの上に何らかのカウンターをN個置き、その後この方法で置かれたカウンターの数だけ何らかの効果を及ぼす。この能力はこのカードの上にカウンターが置かれていないときにのみ起動できる。」と言った感じの能力になるのではないでしょうか。

格闘能力
1.やや挙動が分かりにくくなっていますが、この能力は大雑把には「自身の上にX個の+1/+1カウンターを乗せ、その後好きな数の対象のクリーチャーにX点のダメージを割り振り、そしてダメージを割り振られた各クリーチャーからそのパワー分だけ反撃される」というものです。書き方が回りくどくなっているのはルーリング的な事情でしょうから以下もご参照下さい。

2.本来キーワード処理である格闘は解決前に格闘を仕掛けた本人が戦場を離れてしまっている場合に何も起きません。今回の能力自体は格闘とは厳密には違うのですが、効果の中で「この方法で置かれたカウンターの数」を参照しているため解決前に戦場を離れた場合は結果的に格闘と同様の処理になります。

3.この能力は「+1/+1カウンターを置く」効果と「擬似格闘する」効果の2つからなりますが、能力としては対象を取る1つの能力であるため対象が全て不適正になった場合は解決の際に打ち消されて何もせず、カウンターが置かれることもありません

4.格闘にしろ戦闘ダメージにしろ、ダメージを受けたクリーチャーが死亡するのは状況起因処理であって呪文や能力の解決中ではありません。ですので例えばダメージを割り振られたクリーチャーが致死ダメージを受けていたとしても、問題なく反撃します。そして能力の解決後の状況起因処理でそのクリーチャーが死亡するということです。これはこのカードに接死を持たせても同様ですが、そうではなく例えば萎縮感染を与えた場合はダメージを割り振ったクリーチャーに結果として-1/-1カウンターを乗せますので、その寄与も計算します。また格闘や擬似格闘によるダメージは戦闘ダメージとは異なりますので、先制攻撃二段攻撃サボタージュ能力の影響は受けません。

5?擬似格闘をした場合に与える割り振りダメージはX点ではなく実際に乗ったカウンターの数です。例えば《屍体屋の脅威/Corpsejack Menace》や《倍増の季節/Doubling Season》の影響下ではXの2倍だけ割り振れますし、逆に《メリーラの守り手/Melira’s Keepers》や《破れ翼トビ/Tatterkite》が適当な方法でこの能力を得て起動した場合カウンターが乗らないのでダメージを割り振ることもありません。・・と言いたいのですがに挙げる理由により、この挙動はちょっとおかしいように見えます。

6?現行のルールにおいて呪文や能力が複数の対象にダメージを割り振る際、1つ以上の対象を取らなければならず、対象に取ったすべてのオブジェクトに1点以上のダメージを割り振らなくてはならず、そのダメージの割り振り方はその呪文や能力をスタックに置く段階で決定しなければなりません。このルールのせいで《生きている業火/Living Inferno》というカードが変な火力の割り振りをするのですが、はてさて今回の能力はどうなるでしょうか。《生きている業火/Living Inferno》の場合は能力の解決時ではなく起動時のパワーを参照することで割り振りを決定出来ましたが、今回の能力はのような例外的状況があるため実際に解決するまでいくつのダメージを割り振ればいいのか決定できません。もしこのデザインがガセでないならこれは・・ルール改正をするか、またはが起きないようにテキストと変えて実際は能力を起動した時点でX点固定で割り振るというオラクルにする・・って感じですかね?新しいキーワード能力はテキストとオラクルがガラッと違うことは奇跡暗号を始めとしてよくあることですし能力語でもなくはないでしょう。

7.+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが同じクリーチャーに両方置かれた場合は相殺しますが、それは状況起因処理です。置く時点で相殺してから置くというわけではないので、たとえ能力を起動してから解決するまでの間に-1/-1カウンターが置かれてしまっても、通常はX個の+1/+1カウンターがまず乗るのでダメージ割り振りもX点になります。

8.対象に選べるクリーチャーがないと起動できないわけですが、自身を対象にすることもできます。自身を対象にした場合は通常まず自身にX点を与え、その後自身に5+X点を反撃しますので基本的に死亡してしまいあまり意味はありませんが、軽減効果やや再生効果や絆魂がある場合はちゃんと意味を持ちます。

起動タイミング
1.この能力はソーサリータイミングに限られていないので相手の除去に対応したりできますし、コストにタップも含まないので攻撃をしてブロックされる前に起動したりもできます。

2.能力の起動制限として、このカードの上にカウンターが置かれていてはならないという条件があります。これはこの能力によって置かれたカウンターに限らないどころかカウンターの種類にも言及していないので、例えば能力を起動する前の段階ですでに-1/-1カウンターが乗ってしまっている場合も起動はできません。逆に一度能力を解決したとしても、何らかの理由で+1/+1カウンターが乗らなかった場合や乗ったけど別の方法で+1/+1カウンターが取り除かれた場合、再びこの能力を起動出来ます。

3.この起動制限はあくまで起動するタイミングについての条件であり解決に関する条件ではないので、例えば能力を複数回スタックに乗せて起動することができます。その場合、1つ目の能力が解決されたら+1/+1カウンターは乗ってしまうかもしれませんが、すでに起動した能力にそれは影響を与えませんので2つ目以降の能力も問題なく解決します。その場合に擬似格闘能力で割り振れるダメージは、各能力の解決時に乗っているカウンターの合計値ではなく各能力の解決中にその能力によって乗せられたカウンターの数です。割り振りのできるこういう能力を能動的に分割して起動するメリットは基本的にはありませんが、この能力の起動に対応して除去を打たれた場合に更に対応して起動したりする場合などに意味があります。

《伝説のボロスのクリーチャー/Legendary RW Creature》 (1)(赤)(白)
伝説のクリーチャー - 不明(???)
先制攻撃、警戒
勇姿 - 《伝説のボロスのクリーチャー》があなたがコントロールする呪文の対象になるたび、あなたがコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修整を受けるとともにトランプルを得る。
First Strike, vigilance
Heroic - Whenever 《Legendary RW Creature》 becomes the target of a spell you control, creatures you control get +1/+1 and gain trample until end of turn.
3/2
FT:「私の手に剣がある限り、まだ何かを取戻す希望は残っているかもしれない。」

概要
1.最初サルベに上がったときは《Legendary Boros Creature》だったのがいつの間にか《Legendary RW Creature》になってますね。要するに名称不明だけどボロスカラーの伝説のクリーチャーってことは分かってるということなのでしょう。クリーチャータイプも不明ですが、デザイン的に人間・戦士でしょうかねえ。
※追記
→名前は《アナックスとサイミーディ/Anax and Cymede》、クリーチャータイプは人間・兵士に更新されました。

2.地味に(1)(赤)(白)に含まれる3マナで3/2以上のP/Tで完全なメリット能力のみを持つクリーチャーはこれまで(赤)(白)の《ウォジェクの矛槍兵/Wojek Halberdiers》と(2)(白)の《前線の衛生兵/Frontline Medic》と《セレズニアの歩哨/Selesnya Sentry》と《古参兵の剣鍛冶/Veteran Swordsmith》の4種のみじゃないでしょうか。(1)(白)(白)まで含めると《卓絶の達人/Transcendent Master》が加わる程度で、しかも全部近年のカードですね。更にメリット能力が3つともなると今回が初だと思います。同じカラーの同じマナ域に《ボロスの反攻者/Boros Reckoner》がいるせいで目が腐ってしまいますが、それでもこの戦闘性能はなかなかでしょう。除去耐性がゲフンゲフンですが代わりにこれ自身を補強するインスタントと相性がいいのでターンが返ってくれば色々構えて除去からも耐えますかね。

踏み荒らし能力
1.やはり新しい能力語でしょうか。テーロス/Therosにはいくつかの能力語がサイクルになっているのかもしれませんね。この能力はプチ《踏み荒らし/Overrun》ですが、能力語としては「このクリーチャーがあなたがコントロールする呪文の対象になるたび、あなたがコントロールするクリーチャー全体に何かいいことをする」と言った感じのデザインになりそうでしょうか。まさに《勇壮の時/Moment of Heroism》でサポートを受けたクリーチャーが自陣を奮起させていく感じでしょうね。本人も影響を受けているので自分で自分を鼓舞できるタイプなのでしょう。

2.能力の誘発タイミングは「自身」が「あなた」がコントロールする「呪文」の対象になるたびです。なので対象を取らない呪文である《精霊への挑戦/Brave the Elements》や能力である結魂などでは誘発せず、また別のクリーチャーが対象になっても関係ないです。ちなみに「対象になるたび」という誘発条件を持つ能力は対象が変更した結果として自身が対象になった場合も誘発するので、《野生の跳ね返り/Wild Ricochet》を連打するといっぱい誘発したりします。


※注意事項
1.スポイラーのカードはガセの可能性もあります。そもそもカードテキストが正式なオラクルを反映している保証はなく、新しい用語を含む場合は注釈文からオラクルを推測してルーリングを考えています。
2.MTGのルールは定期的に改定されますので、この記事を書いた時点と発売した時点のルーリングは違う可能性があります。そして記事を書いている私はまだまだルーリングを勉強中の身なので普通に色々間違えます✧(ゝω・)v
3.カードのルール文章やカード名は適時自分で日本語訳を補っていますので、日本語の公式な情報が出る前の未確定なものも含みます。
4.ということでこの記事の内容を鵜呑みにせず、検索などでいらした方は記事が書かれた日時にお気を付けください。たまにオラクル確定後やルール変更後にそれ以前の記事の誤りを指摘されることがありますので_(:∧」∠)_
5.またこの記事で書いた(誤っているかもしれない)ルーリングや(未確定の)日本語訳などのコピペはご遠慮ください。ガセ源にされて恥ずかしい思いをするのは嫌です(っ◞‸◟c)

コメント

ジオン軍
2013年8月14日19:17

ボロス男のFTがどう見てもジョーカディーンwww

ひまじん
2013年8月14日19:39

剣握ったままファイレクシアに土地明け渡しちゃいましたからね・・
そりゃ伝説にもなりますね・・

tani shi
2013年8月20日0:01

初めまして
英語版のカード画像見てみますと怪異ではカウンターを載せるだけで,
ダメージを与える能力は怪異時の誘発型能力として独立してるみたいですね

ひまじん
2013年8月20日7:57

初めまして~。

その通りです。と言いますかサルベに公開されたテキストがいつの間にか変わってるんですよね。
最初のテキストでは上の記事に書いたように1つの能力になってましたが、今出ている画像はMonstrousityと「~がMonstrousになったとき」の2つの能力に分割されています。

トップがこのままだと紛らわしいので新しいテキストのルーリングでまた記事を書かせていただきます。ありがとうございます。

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