【ダイエットと体作りのための筋トレ入門】満腹中枢と血糖値、低GIダイエットの落とし穴
2013年10月11日 コラム目次 http://himajin.diarynote.jp/201103131200449531/
筋トレまとめ http://himajin.diarynote.jp/201305292306204376/
誰得コラムが続いていますが私得です_(:Λ」∠)_文章を書くことって気持ちいいですよね。別にストレスがあるわけではありませんがストレス発散のような何かを感じます。
さて久しぶりにダイエットと体作りのための筋トレ入門についてです。前回の記事から既に4ヶ月経っていたとは・・光陰矢のごとしとはこのことですね。ダイエットをする上で気になるのは食事の取り方。食事というのは人生の楽しみの中でも非常に大切なものだと思っています。かくいう私もおいしいものが大好き。ダイエットのために偏食するとか聞くと何を考えているのかとびっくりしてしまいますね。というわけで今回はその食事に関するお話をさせていただきましょう。
ダイエットや体作りを心がける上で意識すべき食事方法や栄養の摂取方法は色々ありますが、とりあえずは
・満腹中枢と血糖値
・低GIダイエットの落とし穴
の2点について解説させていただきます。
注:スポーツ科学という分野は日々邁進し続ける領域であり、10年前は正しいと信じられていた理論が既に否定されてしまっているというケースも稀ではありません。私もかなり古くてうろ覚えな知識から引っ張って来ていますので、鵜呑みにせず他の記事などを参照し自分の中で咀嚼することをお勧めします。
【満腹中枢と血糖値】
ダイエットのために体を動かしても、必要以上に熱量を摂ってしまっては本末転倒です。しかし単純に食事制限を行うことは基礎代謝が落ちて痩せにくくなる上に糖新生が始まり筋肉が減っていき脂肪を効率よく代謝できなくなってしまう、ということを最初のエントリー(http://himajin.diarynote.jp/201304122133475323/)で解説させていただきました。できるだけ運動と適切な食事管理を併用すればいいわけです。さて、では適切な食事管理をするためにはどのようなことを気をつければいいでしょうか。
食べ過ぎを回避するためには満腹中枢を刺激しましょう。満腹中枢というのは空腹感・満腹感を与える器官です。満腹中枢が働くトリガーの1つは血糖値です。食事をすると食物に含まれる糖を吸収する過程で血糖値が上がっていくのですが、食事後しばらくすると血糖値はゆっくり通常の値まで下がっていきます。満腹中枢の働きにより、血糖値がある程度低くなると人は空腹感を覚え、血糖値がある程度高くなると人は満腹感を覚えます。
満腹中枢のトリガーは血糖値だけではありません。まず1つは食事開始からの経過時間です。満腹中枢が空腹感を訴えるのをやめて満腹感を滲ませるには食事を初めて20~30分かかると言われています。逆に言うと、この20~30分の間に急激に食物を掻き込んでしまった場合、通常より多く食べた後で満腹感を味わうことになるため食べ過ぎに陥る可能性が高くなります。そして咀嚼回数も1つのトリガーになります。ようするによく噛んで食べることでお腹はいっぱいになりやすい、ということです。これを咀嚼効果と言います。歯ごたえのあるものを食べることで咀嚼回数が増えますし顎の筋肉も健康に保てますが、流動食ばかり食べていると咀嚼回数が著しく乏しくなるためダイエットには不向きなわけです。よく噛んで食べれば自然と食事に時間もかかるため、満腹中枢が働く前に食べ過ぎてしまうというリスクも減らせるので意識したほうがいいでしょうね。
血糖値の話に戻りますと、実は血糖値は脂肪の吸収と深い関わりがあります。先程触れましたように、食事をすると糖が吸収され血糖値が上がります。この血糖値は上がりっぱなしでは人体に有害なわけですが、インシュリンと呼ばれる物質が分泌されることでゆっくり血糖値が下がっていきます。このメカニズムはどのようになっているかというと、まずインシュリンは体内の糖質を優先的にエネルギーに変えようとするのです。無酸素運動・有酸素運動についてのエントリー(http://himajin.diarynote.jp/201305292306241510/)で解説しましたように、糖と脂肪が人体の主なエネルギー源だったわけですが、そこでインシュリンが優先的に糖を代謝しようと働きかけるため、脂肪の消費が結果として抑えられます。それどころか脂肪の蓄積を起こすため、食事により摂取した脂肪分がより吸収されやすくなるのです。というわけで血糖値を高めインシュリンを分泌することは脂肪を効率的に燃焼させたいというダイエットの目的に反することが分かります。血糖値は満腹中枢を刺激する1つのトリガーでしたから満腹感を覚える上では重要なのですが、脂肪を減らすためには上に挙げたような別のトリガーも意識することが大切なわけですね。特に血糖値を高めすぎないためには食事の順番を野菜類→炭水化物(米・パン・芋などの主食系)とすれば、糖の大元である炭水化物を摂取する前に咀嚼回数と食事時間が稼げて血糖値を上げ過ぎることなく満腹感を得ることができると言われています。しかしながら私みたいにご飯が大好きな日本人でしたら炭水化物を後回しにして他の食品を食べるなんてしたくないでしょうね。食事は楽しんでなんぼのものですから、この辺まで徹底するかは好き好きなところ。食事の順番まで気を使うくらいなら私は別の方法を考えますねえ(¦3_ )=
【低GIダイエットの落とし穴】
低GIダイエットという言葉を耳にしたことがありますでしょうか?低GIダイエットがメディアで頻繁に取り上げられるようになって知名度が出てきたのは2000年前後な気がしますが、時が経つに連れてあまり注目されなくなっていき次第に低GIダイエットの危険性や誤謬が指摘されるようになりました。
低GIダイエットとは、食事の種類を制限することでインシュリンの分泌を抑えるというダイエット法です。具体的には米とパンを断って肉類中心の食事をするというものです。米とパンを始めとする炭水化物をなるべく摂取しないことで血糖値の上昇を抑え、インシュリンが分泌されなくなれば脂肪の代謝を促進できる、という理念に基づいたこのダイエット法は「
お肉を食べているのに痩せていく?!」とメディアで取り上げられそれなりに一世を風靡しました。実際低GIダイエットに挑戦して痩せた人もそこそこいるから話題になったのかもしれませんが、やはり偏食系ダイエットはリスクもあるわけです。
まず炭水化物を断って低血糖を保つこと自体、ホルモンバランスに影響を与えます。また脳が消費できるエネルギーの大部分は炭水化物由来のブドウ糖であると言われており、炭水化物の摂取が滞れば脳の活動レベルも低減する虞があります。まあこういった症状が出るほど低血糖状態を保つようなダイエットはさすがに稀であるにしろ、あまり望ましいベクトルを向かない方向性のダイエットであることが伺えますね。
更に食事が偏ることはそもそも栄養バランスが悪くなります。肉類ばかり摂取してもタンパク質や脂肪が溢れるばかりで特定のミネラルしか摂取できませんし、栄養ではありませんが消化器の正常化に貢献する食物繊維も不足します。同じ種類の食物ばかり選んでいると特定の消化器にばかり負担がかかることになりますし、人間は肉食動物ではなく雑食動物なので消化器自体も肉中心の食生活に向いていません。
それどころか、必ずしも脂肪の代謝が摂取量を上回るとは限りません。そもそもの理念は「インシュリンの分泌抑制により脂肪の代謝を促進しているので、肉類中心の生活をしつつも肉由来の脂肪分をちゃんと消費できる」というものですが、当然脂肪過多な食生活をしつつ日常の基礎代謝・運動量が共に乏しければそもそも摂取した脂肪分をすべて消費してまでエネルギーを生み出す必要がなくなります。脂肪は炭水化物よりも単位重量あたりのカロリーが倍以上大きいので、よりしっかりと運動をしないといけないのです。そして低血糖状態で重負荷の運動をすることは更に血糖値を下げる要因になり低血糖症の危険が増します。インシュリンの分泌抑制及びそれに伴う脂肪代謝促進の効果は個人差がありますので、人によっては大して脂肪が代謝されない可能性もありその場合は普通に糖が消費されてしまうのでこちらも低血糖に拍車をかけてしまいます。と言った感じで色々デメリットや穴のあるダイエット法として今では有名になっているわけなのです。「ダイエットしながらもお肉をいっぱい食べたい」とか言う前にその汚れた心をダイエットしなくちゃいけませんね。
とこんなところで。次回は筋トレのお供、プロテインについて解説しようかと思います。プロテインはダイエット用から体作り用、更に特化したアスリート用など色々ありまして知識もそれなりに必要な代物。どの程度の価格帯のプロテインでどんな選び方をすればいいのか、どのタイミングで飲めばいいのか、そもそもプロテインを飲む必要はあるのか、プロテインを飲むとどんな効果があるのか、気にし出すと色々気になってきちゃいますよね。1回の記事でどの程度解説できるかは分かりませんがプロテイン関連のお話は個人的にも色々好きなテーマなのでなるべく幅広い内容に触れられたらなと思います。
筋トレまとめ http://himajin.diarynote.jp/201305292306204376/
誰得コラムが続いていますが私得です_(:Λ」∠)_文章を書くことって気持ちいいですよね。別にストレスがあるわけではありませんがストレス発散のような何かを感じます。
さて久しぶりにダイエットと体作りのための筋トレ入門についてです。前回の記事から既に4ヶ月経っていたとは・・光陰矢のごとしとはこのことですね。ダイエットをする上で気になるのは食事の取り方。食事というのは人生の楽しみの中でも非常に大切なものだと思っています。かくいう私もおいしいものが大好き。ダイエットのために偏食するとか聞くと何を考えているのかとびっくりしてしまいますね。というわけで今回はその食事に関するお話をさせていただきましょう。
ダイエットや体作りを心がける上で意識すべき食事方法や栄養の摂取方法は色々ありますが、とりあえずは
・満腹中枢と血糖値
・低GIダイエットの落とし穴
の2点について解説させていただきます。
注:スポーツ科学という分野は日々邁進し続ける領域であり、10年前は正しいと信じられていた理論が既に否定されてしまっているというケースも稀ではありません。私もかなり古くてうろ覚えな知識から引っ張って来ていますので、鵜呑みにせず他の記事などを参照し自分の中で咀嚼することをお勧めします。
【満腹中枢と血糖値】
ダイエットのために体を動かしても、必要以上に熱量を摂ってしまっては本末転倒です。しかし単純に食事制限を行うことは基礎代謝が落ちて痩せにくくなる上に糖新生が始まり筋肉が減っていき脂肪を効率よく代謝できなくなってしまう、ということを最初のエントリー(http://himajin.diarynote.jp/201304122133475323/)で解説させていただきました。できるだけ運動と適切な食事管理を併用すればいいわけです。さて、では適切な食事管理をするためにはどのようなことを気をつければいいでしょうか。
食べ過ぎを回避するためには満腹中枢を刺激しましょう。満腹中枢というのは空腹感・満腹感を与える器官です。満腹中枢が働くトリガーの1つは血糖値です。食事をすると食物に含まれる糖を吸収する過程で血糖値が上がっていくのですが、食事後しばらくすると血糖値はゆっくり通常の値まで下がっていきます。満腹中枢の働きにより、血糖値がある程度低くなると人は空腹感を覚え、血糖値がある程度高くなると人は満腹感を覚えます。
満腹中枢のトリガーは血糖値だけではありません。まず1つは食事開始からの経過時間です。満腹中枢が空腹感を訴えるのをやめて満腹感を滲ませるには食事を初めて20~30分かかると言われています。逆に言うと、この20~30分の間に急激に食物を掻き込んでしまった場合、通常より多く食べた後で満腹感を味わうことになるため食べ過ぎに陥る可能性が高くなります。そして咀嚼回数も1つのトリガーになります。ようするによく噛んで食べることでお腹はいっぱいになりやすい、ということです。これを咀嚼効果と言います。歯ごたえのあるものを食べることで咀嚼回数が増えますし顎の筋肉も健康に保てますが、流動食ばかり食べていると咀嚼回数が著しく乏しくなるためダイエットには不向きなわけです。よく噛んで食べれば自然と食事に時間もかかるため、満腹中枢が働く前に食べ過ぎてしまうというリスクも減らせるので意識したほうがいいでしょうね。
血糖値の話に戻りますと、実は血糖値は脂肪の吸収と深い関わりがあります。先程触れましたように、食事をすると糖が吸収され血糖値が上がります。この血糖値は上がりっぱなしでは人体に有害なわけですが、インシュリンと呼ばれる物質が分泌されることでゆっくり血糖値が下がっていきます。このメカニズムはどのようになっているかというと、まずインシュリンは体内の糖質を優先的にエネルギーに変えようとするのです。無酸素運動・有酸素運動についてのエントリー(http://himajin.diarynote.jp/201305292306241510/)で解説しましたように、糖と脂肪が人体の主なエネルギー源だったわけですが、そこでインシュリンが優先的に糖を代謝しようと働きかけるため、脂肪の消費が結果として抑えられます。それどころか脂肪の蓄積を起こすため、食事により摂取した脂肪分がより吸収されやすくなるのです。というわけで血糖値を高めインシュリンを分泌することは脂肪を効率的に燃焼させたいというダイエットの目的に反することが分かります。血糖値は満腹中枢を刺激する1つのトリガーでしたから満腹感を覚える上では重要なのですが、脂肪を減らすためには上に挙げたような別のトリガーも意識することが大切なわけですね。特に血糖値を高めすぎないためには食事の順番を野菜類→炭水化物(米・パン・芋などの主食系)とすれば、糖の大元である炭水化物を摂取する前に咀嚼回数と食事時間が稼げて血糖値を上げ過ぎることなく満腹感を得ることができると言われています。しかしながら私みたいにご飯が大好きな日本人でしたら炭水化物を後回しにして他の食品を食べるなんてしたくないでしょうね。食事は楽しんでなんぼのものですから、この辺まで徹底するかは好き好きなところ。食事の順番まで気を使うくらいなら私は別の方法を考えますねえ(¦3_ )=
【低GIダイエットの落とし穴】
低GIダイエットという言葉を耳にしたことがありますでしょうか?低GIダイエットがメディアで頻繁に取り上げられるようになって知名度が出てきたのは2000年前後な気がしますが、時が経つに連れてあまり注目されなくなっていき次第に低GIダイエットの危険性や誤謬が指摘されるようになりました。
低GIダイエットとは、食事の種類を制限することでインシュリンの分泌を抑えるというダイエット法です。具体的には米とパンを断って肉類中心の食事をするというものです。米とパンを始めとする炭水化物をなるべく摂取しないことで血糖値の上昇を抑え、インシュリンが分泌されなくなれば脂肪の代謝を促進できる、という理念に基づいたこのダイエット法は「
お肉を食べているのに痩せていく?!」とメディアで取り上げられそれなりに一世を風靡しました。実際低GIダイエットに挑戦して痩せた人もそこそこいるから話題になったのかもしれませんが、やはり偏食系ダイエットはリスクもあるわけです。
まず炭水化物を断って低血糖を保つこと自体、ホルモンバランスに影響を与えます。また脳が消費できるエネルギーの大部分は炭水化物由来のブドウ糖であると言われており、炭水化物の摂取が滞れば脳の活動レベルも低減する虞があります。まあこういった症状が出るほど低血糖状態を保つようなダイエットはさすがに稀であるにしろ、あまり望ましいベクトルを向かない方向性のダイエットであることが伺えますね。
更に食事が偏ることはそもそも栄養バランスが悪くなります。肉類ばかり摂取してもタンパク質や脂肪が溢れるばかりで特定のミネラルしか摂取できませんし、栄養ではありませんが消化器の正常化に貢献する食物繊維も不足します。同じ種類の食物ばかり選んでいると特定の消化器にばかり負担がかかることになりますし、人間は肉食動物ではなく雑食動物なので消化器自体も肉中心の食生活に向いていません。
それどころか、必ずしも脂肪の代謝が摂取量を上回るとは限りません。そもそもの理念は「インシュリンの分泌抑制により脂肪の代謝を促進しているので、肉類中心の生活をしつつも肉由来の脂肪分をちゃんと消費できる」というものですが、当然脂肪過多な食生活をしつつ日常の基礎代謝・運動量が共に乏しければそもそも摂取した脂肪分をすべて消費してまでエネルギーを生み出す必要がなくなります。脂肪は炭水化物よりも単位重量あたりのカロリーが倍以上大きいので、よりしっかりと運動をしないといけないのです。そして低血糖状態で重負荷の運動をすることは更に血糖値を下げる要因になり低血糖症の危険が増します。インシュリンの分泌抑制及びそれに伴う脂肪代謝促進の効果は個人差がありますので、人によっては大して脂肪が代謝されない可能性もありその場合は普通に糖が消費されてしまうのでこちらも低血糖に拍車をかけてしまいます。と言った感じで色々デメリットや穴のあるダイエット法として今では有名になっているわけなのです。「ダイエットしながらもお肉をいっぱい食べたい」とか言う前にその汚れた心をダイエットしなくちゃいけませんね。
とこんなところで。次回は筋トレのお供、プロテインについて解説しようかと思います。プロテインはダイエット用から体作り用、更に特化したアスリート用など色々ありまして知識もそれなりに必要な代物。どの程度の価格帯のプロテインでどんな選び方をすればいいのか、どのタイミングで飲めばいいのか、そもそもプロテインを飲む必要はあるのか、プロテインを飲むとどんな効果があるのか、気にし出すと色々気になってきちゃいますよね。1回の記事でどの程度解説できるかは分かりませんがプロテイン関連のお話は個人的にも色々好きなテーマなのでなるべく幅広い内容に触れられたらなと思います。
コメント